内容説明
「子ども」たちが変わってしまったといわれている。しかし、変化したのは彼らそのものではなく、戦後の半世紀で激変した社会、ひいては「子ども‐大人関係」なのではないだろうか。戦後のベビーブームはかつてない数の子どもを生みだし、前例のない文化が彼らを取り巻き、育てた。学校教育、医療、テレビ、漫画、お菓子など、戦前世代と戦後世代を隔てるさまざまなことを丁寧にたどり、新しい「子ども観」と「子ども‐大人」関係を探る。
目次
1章 人口異変と学校教育の対応
2章 子どもの身体の戦後処理―医療・栄養・技術革新と変形される子ども
3章 メディア社会と子ども―変貌する子ども‐大人関係
4章 娯楽雑誌の市民権―漫画週刊誌を育てたもの
5章 食品市場の救世主―子どもターゲット作戦
結びの章―戦後50年、子どもたちの結論