中公新書<br> 武田信玄―伝説的英雄像からの脱却

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中公新書
武田信玄―伝説的英雄像からの脱却

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121013804
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1221

内容説明

「風林火山」を旗印とする百戦錬磨の闘将・知将として強調されるあまり、武田信玄は時代を超越した極めて特異で偉大な人物になっている。しかし信玄といえども時代の子であり、社会に規制されて生きるところが大きかった。その信玄を知るには、個人を特別視することなく、戦国という時代の特徴を認識しなければ、真の人間像には迫れない。従来の伝説的な英雄論の枠組みを取り払い、社会の中の戦国大名として生きた武田信玄像を描く。

目次

第1章 父と子の相克(信虎の時代と信玄誕生;信玄の家督相続をめぐって ほか)
第2章 領国の拡大と戦争(信濃への侵攻;川中島の合戦 ほか)
第3章 領国の統治(人は石垣、人は城―信玄と城;信玄の収入 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

13
副題の「伝説的英雄像からの脱却」に釣られてしまった。信頼できる資料から淡々と信玄像を描く。もっと「これこれは伝説」という具体的な説明が欲しかった。2016/10/22

カール

6
歴史上の英雄と言われる人物たちは、その存在故に時にはヒロイックに。また時にはスキャンダラスに描かれる。大衆的、世俗的な歴史と言えばそれまでだが、これも一つの歴史の嗜み方だろう。しかし、その一方でその実態、現実が覆いかぶされてしまい、イメージだけで語られてしまう可能性も否定できない。この本では、そんな英雄・武田信玄を様々な資料を通して客観視し、今まで通説とされていた金山、信玄堤、棒道に疑問を呈しながら、「公人としての武田信玄」とは一体どのような人物だったのか。歴史的、または地理的背景を元に洗い出す。2021/03/22

さるぼぼキング

2
タイトル通り、伝説的英雄像で語られる信玄を 資料から冷静に分析して地に足の着いた人物像に落とし込んでいる。 信玄の権力基盤、その範囲、金山経営、信玄堤、棒道など、信玄の英雄的君主像を支える通説を伝説的要素をそぎ落とし、現実的な領主としての信玄を浮き彫りにしようとしている。2014/01/06

Kanbukyoukou

1
独創的な政策や斬新な発想の戦略とは無縁、だがしかし「何処の戦国大名もやってることを全力で徹底してやった」ところが、信玄の強みと言ったところか。偉大でスケールのデカい凡将…と言ったら流石に山梨の人に怒られそうであるな。2016/09/28

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