感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
28
返還直前のころの香港の歴史などが書かれている。日本による占領期があったせいで、国民は長い間中国寄りであったようだ。それゆえか、最近の報道に見られる改革・解放後の中国本土への反発などは、この1997年時点ではまだあまり顕在化していないのが印象的だった。 2014/11/25
悠々
1
★★★★☆香港について知る良い切っ掛けとなった。自分にとって、香港がイギリスのものだったことについて、知らなかったことが多く、支配が悪いことだけではなかったと学んだ。2017/10/02
ふにゃ
1
「回帰」(中国文書の言い方)直後の1997年出版。悲嘆的。しかし、現在の香港はその予想を外れている。知識人が見ていた当時の雰囲気は、中間層が感じたものであって、「一部の」雰囲気でしかなかったのではないか。そこで生きていく人たちにとっては、イギリスであっても中国であってもそこで生きるしかない。そのバイタリティが今の香港の雰囲気を醸成している気がする(自分の上から目線の言い方が嫌になるが)。/香港人がイギリス人から受けていた差別、日本の香港占領、1967年暴動の背景など、香港の歴史の記述は今も色あせない。2013/07/09