内容説明
日本人が「くるま」に乗る楽しみを知ったのは明治維新幕開けの数年前であった。その最初は乗合タイプの人力車だった。その後、近代化の中で欧米の車文化の輸入によって、日本人の行動範囲は飛躍的に拡大。同時に道路、交通網の整備に伴い、次々と登場する「くるま」は、日本人の暮らしを大きく変貌させ、日本は一世紀の間にモータリゼーションの波に覆われた。自動車の庶民化にいたる「くるま」の履歴書に、日本の時代相を探る。
目次
第1章 くるま時代への胎動 維新前
第2章 くるま時代の幕開け 明治前期
第3章 機械化の時代 明治後期
第4章 乗りものの大衆化 大正初期~日中戦争前
第5章 ガソリンの一滴は血の一滴 昭和戦時期
第6章 よみがえるくるまたち 昭和戦後