中公新書
軍国日本の興亡―日清戦争から日中戦争へ

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  • サイズ 新書判/ページ数 265p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121012326
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C1221

目次

近代化と日清戦争
北清事変と日英同盟
日露戦争(1)
韓国の併合
日米関係の緊張と軍国化
明治から大正へ
第一次世界大戦とロシア革命
軍縮と大正デモクラシー
金融恐慌と張作霖爆殺〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

111
むかしいくつかの著書(評伝吉田茂など)を読んだことがあり、もと防衛大学校長で比較的保守的だと思っていましたが、この本を読んで若干認識を改めました。中道右派的な書き方だと思います。日清戦争から日中戦争までの約40年間の歴史を丹念に分析して、軍部を中心の動きをまとめてくれています。私も比較的保守的な考えですが、今の安倍政権がどのような方向を目指しているのかわかりませんがこの本を読む限り昔の轍を踏むことはないのでしょう。2016/01/25

skunk_c

71
再読。防衛大学校学長を務めた人物であり、例えば天皇制に関してはほぼ手放しの肯定派であるが、幣原協調外交を評価し、21か条要求やヴェルサイユ条約時の山東省への固執、さらには田中義一の山東出兵を批判するなど、現在的には十分リベラル。ポーツマス条約の交渉過程などを詳細に記述するなど他書にない魅力もある。ただし30年近くの前の本ということもあり、事実誤認や疑問点も散見。一番の問題点は、昭和期の軍部の独走を「狂気」や「酒に酔った」で片付けているところ。そこが一番解明すべき点と思うが。概説書としての価値は高い。2023/01/28

nnpusnsn1945

38
筆者は保守系と言われているが、どちらかと言えばリアリストなのかもしれない。明治維新を全肯定するわけではないし、朝鮮の植民地支配についても美化していない。だが、空想平和主義者でもない。軍事を過少にも過剰にも評価すると国を亡ぼすのだ。本書を読むと、今の社会が100年以上前とさほど変わりないことに気がつく。日清・日露戦争で国民は現実を知らずにどんどん熱狂していく様子は既視感を覚えずにはいられない。明治までは政治家や、閔妃暗殺をした独断行動をする一部を除いた軍人は、概ね国際社会の現実に沿った冷静な判断をしている。2020/09/20

Tomoichi

26
「戦中派」の保守論客でもあり防大校長でもあった猪木正道に寄る近代日本の亡国までの通史。いやはや、陸軍の暴走や政党の体たらく、加藤高明や広田弘毅などの外務省のミスリード、やはり伊藤博文や山県有朋は偉大であり国力を知ったリアリズムのある政治家だったとわかる。しかし、軍人の暴走はひどいね。2020/08/21

樋口佳之

22
四組の子供たち夫婦と、十人の孫たちを含むわが同胞への遺言/軍人の暴走には甘く、政治家の胆力の無さには厳しい言葉が気になりました/2018/07/30

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