中公新書<br> アメリゴ・ヴェスプッチ―謎の航海者の軌跡

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アメリゴ・ヴェスプッチ―謎の航海者の軌跡

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  • サイズ 新書判/ページ数 228p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121011268
  • NDC分類 289
  • Cコード C1225

内容説明

アメリゴ・ヴェスプッチは、謎の航海者である。かれの評価は500年の歴史を通じて二転三転した。かれはコロンブスとそれに続く航海者達がアジアの一部と思いこんでいた未知の陸地が「新大陸」であるという事実に、合理的な推論で初めて気がついた人物である。本書は広くヴェスプッチ一族にも光を当て、かれの人物像を解明する。また古地図を時系列により分析し、かれの生きた時代を巨視的に検討し、アメリゴの生涯と全業績を追う。

目次

第1章 航海者アメリゴ・ヴェスプッチ
第2章 近代の予兆
第3章 ヴェスプッチ家の人々
第4章 アメリゴの航海
第5章 その後のアメリゴ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

41
著者はチリ大使まで務めた職業外交官。ラス・カサス等多くの知識人に名誉を毀損され続けた「アメリカ」の名前の由来の人物について、乏しい史料を駆使してその人物像と功績を描き出している。本人とも知古があったというコロンビアの歴史家アルシニェガスの業績による部分は多いように思われるが、日本語でヴェスブッチについて読めるのが嬉しい。同じイタリア出身で友人でもあったコロンブスとは対照的な、ルネサンス的人文教養を身につけた商人・官僚として、当時信頼されていたという。メディチ家との関係、ボッティチェリとの縁も面白かった。2020/06/28

kurayamadasoga

4
やや緩慢な印象が拭えない。アメリゴの生涯を語る上でメディチ家やトルデシーリャス条約について述べる必要はあるが、退屈な記述が続く。2章、3章は削れる箇所があるように思える。4章以降は楽しく読めました。2013/11/14

ユーディット

3
アメリカという名前はこの人に由来しているにも関わらずかなり知名度が低い。生前苦労の連続で酷い生涯だったコロンブスとは反対に成功した人生を送ったのに、死んでから評判を貶められた彼は、歴史学を考える上でも興味深い存在。本書は真面目な内容で好印象だが、反復が多く、史実に忠実であろうとするためか面白みに欠ける。だが何しろ日本語で読める真面目な本はこの位なので重要。2016/03/21

ふるかわ

1
狡猾でホラ吹きというアメリゴの一般的なイメージは、コロンブスに肩入れするラス・カサスによって作られた(というほど単純ではないが)というところが面白かった。筆者自身がアメリゴに肩入れしすぎているような気配はなきにしもあらずではあるものの。2023/04/02

yanapong

0
アメリゴ・ヴェスプッチの分かりやすい資料。従来のアメリゴに対する不当な評価を払拭する。2010/10/13

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