内容説明
住まいは単なる食事と就寝の場でも、労働力再生産のための施設でもなく、「人生観の表現」である。住環境が年々悪化するなかで、近隣との交際、家族の触れ合いを保ちつつ私性を守り、“自分らしく”住める安らぎの場をどうつくっていくか。映画の一場面から、ミステリーの一節から、そして建築家としての体験から、ドア、家具、本棚、電話、食器など住まいの細部をなす仕掛けや小道具の小さなドラマを素材に、住まい方の演出を追求する。
目次
第1部 登場と退場(玄関扉;上がり框;階段;障子と襖;カーテン)
第2部 大道具(テーブル;椅子;ソファー;ベッド;寝具)
第3部 背景(屋根;天井;窓と壁;縁側;庭)
第4部 仕掛け(本棚;鍵;冷蔵庫;食器;テレビ;電話;風呂;神棚と仏壇)