感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
16
とてもよかった。こんな仕事ができたとは人として幸せだったと思う。合掌
小鈴
6
焼け野はらから日本を復興させた日銀マンの自負と野心をもって、ルワンダ銀総裁に就任。大統領の信頼を得て、経済改革を手掛け、通貨改革を実施した。ルワンダにモノが溢れ、資本が蓄積され産業が発展する様は感動的だ。あの紛争を知ってる私達が、1960年代の改革を読む意義は、社会システムは人が作りあげるものだということを知ることだ。 服部氏は言う。「発展を阻む最大の障害は人の問題であるが、その発展の最大の要素もまた人なのである」多くのルワンダ人に読んでもらいたい。2009/09/24
mk
4
1960年代にルワンダ中央銀行総裁として働いた日銀マンの回顧録。援助のために来ていながら、ありがちな見下しや勝手な憐憫にとらわれず、この国の独立自尊を尊重し伸ばそうとする公平な合理性。(自分で書いたことを差し引いても)服部さんかっこよすぎ。経済についての記述は私には難しかったけど、こんな気骨のある日本人がいたんだと思えるだけでも読んだ甲斐がありました。2009/06/15
壕野一廻
3
制度設計は滅茶苦茶大事だなということを痛感する一冊。ルワンダ人の気質に帰着されていた様々な問題点が、実は制度や構造上の問題だったという事案が大量に出てくる。 ルワンダ人(巨大な主語)は○○な連中だから~みたいな言説が予言の自己成就的に作用してしまっているパターンもあって、これって今の世の中でもあちこちに転がってそうだなと思えた。 痛快な一冊なだけに、この後起こった出来事が悲しい。2018/03/23
shirohino
3
30年後にルワンダ内戦があったことを考えると寂しい。再版されてほしい一冊。子供に読ませたい本である。2009/10/04