中公新書<br> 肉食の思想 - ヨーロッパ精神の再発見

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中公新書
肉食の思想 - ヨーロッパ精神の再発見

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  • サイズ 新書判/ページ数 176p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121000927
  • NDC分類 302.3
  • Cコード C1210

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1959のコールマン

44
☆4。未だに絶版になっていない、超ロングセラー本。前半と後半で評価が分かれる。前半は、古いとはいえ資料をもとに控えめに語っているが、後半になるとちょっと強引な論を展開。また、1966年初版の古い本で、法律、風習、その他諸々大分変っている所があると思うので、その点は注意しながら読む事が必須であろう。もちろん沢山の示唆に富む文章はあるが、そのまま引用または話のネタにすると大笑いされるものもあるので、私は古き良き名著(小説?)のつもりで読みました。2019/12/13

Miyoshi Hirotaka

27
文化や文明は多層で構成されている。食生活も皮膚や髪の色の違いと同じように個人の差は僅かでも集団になると大きな違いを生んできた。ザビエルが後任の条件としたのは粗食に耐えること。幕末に来日したハリスが要求した牛の放牧と搾乳は当時の日本人には理解不能。開国以来洋風化したとはいえ、欧米とわが国では、何を食べるかで大差がある。これに起因する思想的伝統、階層意識、社会意識の違いは宗教より深い層で作用している。食文化に口を出されると嫌悪感をもったり、極端な菜食主義に違和感を覚えたりするのは、これらの仕組みに由来する。2024/04/25

nobody

19
失敗作、失望。全ての本はトンデモ本の可能性を胚胎している。主観を断定する岸田秀的風味。「社会意識」の用語を出して決定的破綻を来たす。著者も「第三章以下については参考文献はない」と語るに落ちている。精読しても「社会意識」の語義説明はなく(即ち直接的な解説はない)、読み返して畏れ多くも用例からやっと意味を推察するものの、さらに「階層意識と社会意識のからみあい」と発展し、「からみあい」というのは応急的な軟化用語なのだろうと思ったらそのままスルー。自分勝手に設定した仮定を駁すという懐しき詭弁の常道。「したがって」2020/05/19

e

18
Twitterで見かけて手に取った本。食生活から宗教、階層思考、結婚についての考え方など様々なヨーロッパ思想について考察されていました。主食と副菜の概念に関する話などなるほどと感じました。1960年代の著作と古いものではありますが、ヨーロッパ思想を知るのにとても良い本だと思います。2019/01/02

Ex libris 毒餃子

17
経路依存性の本。欧州の季候上、牧畜メインで麦も収穫率が低いため、肉食がメインとなる。それから、人間至上主義となるというもの。日本から見た場合の歴史過程比較なので、米の収穫率と比較すると頑張れば頑張るほど収穫量が増えるものの、麦は土地の制約もあり上限があるので、肉食が食のメインとなる。現在は率が下がっているものの、過去には日本は米が主食でカロリーもほぼ、米類から摂取していた。また、キリスト教の教えから人間と獣は区別され、また、集落構造から他者意識が強くなる。2021/10/03

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