出版社内容情報
雑誌「歴史サーチ」の編集部員・菅原誠一は、特集企画「八甲田山雪中行軍遭難事件」を担当することになった。遭難死した兵士の数が記録によって違うことに気づいた彼は、青森で取材を開始。当時の悲惨な状況を改めて知る。特集企画は成功を収め、社長からもう一度、特集を組むこと指示された菅原は、再び青森を訪れた。遭難死した兵士数の違いにこだわる彼は、遭難事件の半年後に病死した稲田庸三一等卒に注目。取材のため、地元ガイドの小山内ととともに冬の八甲田に足を踏み入れた、菅原が見たものとは一体――。話題の歴史小説『茶聖』の人気作家が、世にも有名な「八甲田山雪中行軍遭難事件」を題材に挑んだ、傑作クライムノベル!
内容説明
世界登山史上最大級、百九十九人の犠牲者を出した八甲田雪中行軍遭難事件。百二十年前の痛ましき大事件に、歴史雑誌編集者の男が疑問を抱いた。すべての鍵を握るのは、白い闇に消えた、もうひとりの兵士。男は取り憑かれたように、八甲田へ向かう―。
著者等紹介
伊東潤[イトウジュン]
1960年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。『黒南風の海―加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』で「第1回本屋が選ぶ時代小説大賞」を、『国を蹴った男』で「第34回吉川英治文学新人賞」を、『巨鯨の海』で「第4回山田風太郎賞」と「第1回高校生直木賞」を、『峠越え』で「第20回中山義秀文学賞」を、『義烈千秋 天狗党西へ』で「第2回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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