われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120043567
  • NDC分類 796
  • Cコード C0036

内容説明

ニコニコ生放送で100万人が見守った第1回将棋電王戦「米長永世棋聖vs.ボンクラーズ」。その激闘の裏側には何があったのか。羽生善治2冠ほかプロ棋士たちの観戦記付き。

目次

第1章 人間を凌駕しようとするコンピュータ将棋ソフト
第2章 後手6二玉への道
第3章 決戦に向けて
第4章 1月14日、千駄ヶ谷の戦い
第5章 記者会見全文
第6章 コンピュータ対人間、新しい時代の幕開け
第7章 自戦解説
第8章 棋士、そして将棋ソフト開発者の感想

著者等紹介

米長邦雄[ヨネナガクニオ]
1943年山梨県生まれ。永世棋聖、名人を含むタイトル獲得通算19期は歴代5位。2003年引退。05年より日本将棋連盟会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

流言

73
私は将棋をほとんど知らない。『コンピュータvs永世棋聖』というマッチングの重みも、ファンや関係者に比べれば一厘ほども理解していないだろう。それでも、伝わってくる熱意がある。文章に熱意と愛とエネルギーが迸っておりそれは我が子を守るようにして『6二玉を悪く言わないで欲しい』とくりかえされていることからも見て取れる。期間としてはせいぜい数ヶ月に過ぎないのだが大河のような激しく長い戦いに途中涙ぐんだ。米長永世棋聖最後の戦いは結果こそ敗北ではあったが、最後の大仕事を遂げられご自身も納得のいく大往生だったと思いたい。2014/07/21

absinthe

66
面白い。あの一手にそこまで深い読みがあったか。人間の何気ないひとつの決断の背景には、これほど大きな背景があることもある。absintheは将棋のことは知らないがコンピュータ将棋の進歩には関心があった。あの一戦の重みが今分かった。2017/03/11

太田青磁

51
当日のニコニコ動画のコメントや、後日のツイッター、ヤフーのニュースなどで、「対局しているとききりっと背筋が伸びていて、とてもその年齢に思えない」「かっこいい」という書き込みがたくさんあり、うれしく思いました。あるいは負けた後の記者会見で「6二玉が敗着だとは書かないでほしい」という話を私が五回繰り返していたその一手への思い入れの強さや、「負けたのは私が弱かったからだ」という言葉の潔さといったことを評価してくれる声が多かったことも、私にとっては非常にありがたかった。2016/12/29

R

33
コンピュータ将棋との対局について、そのイベント背景から、実際の盤面、将棋と勝負と人となりがあますことなく詰まった一冊でした。物凄く面白かった。将棋をするのにどれくらいの準備が行われるのか、よく聞く研究とはどういうものなのかが、日記からの抜粋を含めた回顧録めいた内容によって明らかになって、非常に興味深い内容でした。勝負の結果についても、その悔しさがわずかな文章からも伝わるようで、また勝負中の迫力も、他者のコメントからありありと伺えて、将棋の面白さに触れられた気がしました。2015/07/14

kazi

29
米長会長は毛嫌いする人も多かったけど、なかなかどうして魅了的な人だったと私は思っています。2012年1月24日の第一回将棋電王戦。人間 VS AIの世紀の対局。この将棋は自宅のパソコンにかじりついて観てました。あの日、米長会長が敗けたら世界が崩壊するような気持で観ていた。それは私だけじゃない、対局の前後において将棋ファンや棋士の“悲壮感”が物凄いものであったことを今でも覚えています。「将棋はチェスと比べて圧倒的に変化が多い。将棋においてはAIがプロ棋士を超える日は永遠に来ない」2021/02/28

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