四十一炮〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120037115
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

出版社内容情報

肉がおいらに言うのです――わたしを食べに来て、さあ、早く! 肉と心を通わせる異能をもち、激しく飢えた大食らいの少年が、ほらと砲弾をぶっ放す。アジアで一番ノーベル賞に近い作家の最新作。

内容説明

肉がおいらに言うのです。「わたしを食べに来て、さあ、早く!」肉と心を通わせる異能をもち、激しく飢えた大食らいの少年が、ぶっ放してやるほらと砲弾。

著者等紹介

莫言[モオイエン]
1955年、山東省高密県に農民の子として生まれる。幼くして文革に遭い、小学校を中退。兄の教科書や旧小説で文学に目覚める。76年に人民解放軍に入隊。85年に『透明な赤蕪』でデビュー。翌86年、『赤い高梁』(張芸謀監督により映画化。88年、ベルリン映画祭グランプリ)で、倫理を超える農民の生命力を描いて、中国のマルケスと呼ばれる。以後、『天堂ニンニクの芽騒動』『酒国』『豊乳肥臀』『至福のとき』『白檀の刑』など、多作な作家として文壇の最先端を行き、現代中国でもっともノーベル文学賞にちかい存在といわれる

吉田富夫[ヨシダトミオ]
1935年、広島県生まれ。63年、京都大学大学院修了。現在佛教大学文学部教授、中国現代文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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白義

10
肉と会話する力を持った小通が、謎めいた神廟の和尚相手に自分史を語る饒舌極まりない小説。最初は現在パートも静かなのだが途中から食肉祭の描写も混じり、どんどん幻想と現実の境目が怪しくなるカーニバル空間が展開されていく。それがまた過去パートの一見極めてリアリズムで泥臭いメロドラマな世界と対照を成し、小説の層を厚いものにしていて胃がもたれそうなほど。和尚がほとんど無言なのだが得たいの知れない存在感がその沈黙を雄弁なものにし、語りの坩堝の中でこれら全てが溶け合うポリフォニックな空間を醸し出している2012/11/06

志ん魚

5
登場人物紹介で、「主人公=肉と会話できる異能を備えた肉小僧」などとあり、どんだけ。。。とにやけながら読む。どうやら、屠殺の村に生まれ、「肉神」となった少年の回想のようだが、どんなクライマックスを迎え、どこに着地するのかまだ想像つかない感じ。とりあえず、現代中国の貧しい村の切実な状況がたくさん語られていて、にやけて読むような話ではなかった。。。なにやら不穏な空気が充満していて、下巻を読むのがちょっと怖い。2010/12/24

古山一彦

1
村上春樹は残念でしたけど、莫言は大好きな作家なのでウレシイ。 特に「四十一炮」は面白いよ。ケラケラ笑って読んだけど、結構怖い話です。中国的というか中国らしくないというか、マジックリアリズムと簡単に言うけど、もっと泥臭い感じがして好きです。 コレを機会に文庫の新訳が出るといいな。2012/10/12

yami

0
2010/08/06

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