出版社内容情報
妻子ある12歳上のカメラマンと８年越しの恋をする薫里は、音楽を志す年下の彼に曳かれていく。二人の恋人を同時に求めるのは、罪なのだろうか？ 短歌を織り込んで描く著者初の恋愛長篇小説。
内容説明
妻子ある恋人と過ごす満ちたりた時間。年下の彼がくれる新鮮な刺激。二人を同時に愛するのは罪なのだろうか。著者初の長篇恋愛小説。
著者等紹介
俵万智［タワラマチ］
１９６２年、大阪生まれ。８５年、早稲田大学第一文学部卒業。８６年、第３２回角川短歌賞受賞。８７年、歌集『サラダ記念日』出版、同書で翌年第３２回現代歌人協会賞受賞。『トリアングル』が小説処女作となる
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感想・レビュー
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あつひめ
90
やっぱり、俵さん。他では味わえない小説の書き方をなさる。間に挟まれる短歌は、押し付けの無い感情が溢れている。世の中では不倫と呼ばれる恋も、本人にしてみたらそんなどろどろしたものではないから、相手の家族にも焼きもちを焼かないのかも。いや、本当は焼いていてもそれを認めたくないのかも。写真には残らない時間を大切にしたい…う～ん憎い殺し文句だ。でも、年下の圭との関係はMとの関係のバランスを取る重りみたいなものか？人にはどこか息を抜ける所がほしくなるのか…。いつまでこうして静かに過ごしていられるのだろう。2014/03/19
チヒロール
29
短歌のイメージが強い俵万智さんの恋愛小説。妻子ある年上の男性Ｍと、年下バンドマンの圭ちゃんとの恋愛を堪能する主人公薫里。世間的にはタブーだが、万智さんのサラサラとした短歌も随所に織り交ぜながらスルッと読めた。 「焼き肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き」 この短歌の世界を想像して、目の前がクラクラしました。2014/01/05
ちび
16
図書館の払下げ本で頂いた本。 教科書のサラダ記念日以来、初めて俵万智さんの本を読みました。 文章の合間に出てくる短歌が五七五七七にハマってないとしっくり来ないど素人の私です。 お話の内容も薫里目線で読めば恋愛のお話ですが、どうしても不倫＆二股だと認識してしまい、薫里にもＭにも嫌悪感を抱いてしまいました。美佳の気持ちの方が良く分かる。そして、どうしてもＭの奥さん目線になってしまうから、楽しめないんだと思います。 結局、終わり方もスッキリせず…お話自体はとっても読みやすかったのですが、私には合わず残念でした。2017/01/22
なぎやまなぎこ
11
あー、この一句はこんな気持ちの時に詠んだのだな、と言うのが分かる一冊。お話しは自叙伝にフィクションを加えた話なのかな。最後の数ページは自分の人生を重ねて読むと胸が詰まる。2023/07/17
ネオ
9
久しぶりの恋愛小説。３３才ならではのお年頃なお話。2022/11/21
