黎明に叛くもの

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  • サイズ B6判/ページ数 589p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120034756
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

信長に「狂人のごとく」と怖れられた松永久秀。西方の妖異を操る奇人を軸に戦国群雄を描く歴史伝奇大作。

内容説明

時は戦国。洛東はるかに、西域は波斯の暗殺教団“山の長老”伝来の暗殺の法を秘かに伝える山があった。玉のごとき美貌を謳われ、山中深く刺客として養われた一人の稚児が、兄弟子とともに修羅の巷に下りる時、戦国一婆娑羅な悪党の伝説が始まる!天下二分の夢を誓った兄弟子・斎藤道三への想い、昇る日輪のごとく台頭する若き織田信長への嫉妬と憤怒…。舞い踊る傀儡、乱れ咲く毒の花、神秘の霊薬、妖しの法を自在に操り、久秀は迫りくる千軍万馬に、独り立ち向かい続ける。時代に先駆けながら、自らの誇りにのみ従い、時流に叛逆しぬいた男の華麗なる生涯―虚と実の狭間に屹立する、異形の戦国史。

著者等紹介

宇月原晴明[ウツキバラハルアキ]
1963年、岡山県生まれ。99年、『信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞、2002年には第二作『聚楽太閣の錬金窟』が山本周五郎賞候補に
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

目玉おやじ

14
宇月原晴明版・松永久秀伝。松永弾正久秀-主家を謀殺し、将軍を弑逆し、東大寺大仏殿を焼討にしたと伝聞される戦国の梟雄、時代小説には欠かせない悪役である。筋金入りのマキャベリストに見える彼が、勝ち目の無い謀反を起こしたのは何故か?その人物像は捉え所が無く、その心情は理解し難い。本作は伝奇小説ではあるが、彼の内面・心情描写には妙に納得出来るところがあった。信長と久秀、モーツァルトとサリエリの様な関係と言えば解り易いだろうか。ただ、色々な要素を詰め込み過ぎた為、物語の焦点が少しぼやけてしまった感があったのが残念。2010/07/11

柚季

5
松永が兄者好きすぎて微笑ましいw結局松永は松永で変わらなかったなぁ。ハラハラしたけど初志貫徹で清々した。光秀はどうして狂ったかがよくかけていたと思う。オカルト世界の混ざり方も活きてて面白かった。2010/04/29

ベック

3
『此老翁は世人のなしがたき事三ツなしたる者なり。将軍を弑し奉り、又己が主君の三好を殺し、南都の大仏殿を焚たる松永と申す者なり』と湯浅常山の「常山紀談」にも紹介される松永弾正久秀は、信長の世にあって特異な地位をほしいままにした妖人であった。本書は、そんな彼の生涯を綺羅星のごとき錚々たるメンバーとともに描きだした一大絵巻なのである。2006/05/08

にゃーぷー

2
ものごっつ、大好きな本!!面白かった!!! なんちゃって歴史本で、ちょい邪道なので万人向けではない。マニア向け。 美しく毒々しい松永久秀。この本で、松永久秀がメッチャ好きになった。ずっと遠くの方でかすかに音楽(アリアとかガムランとか?)が聴こえてくる本。綺羅綺羅しい。も・・萌える!韻を踏んだ文章に囚われる。2008/02/22

辺野錠

1
斉藤道三と松永久秀は日本へ渡って来た暗殺教団の技を受け継ぐ兄弟弟子というブッ飛んだ基本設定だけでもう勝ちな小説。やって来る信長と言う黎明の前に諦めて散って行く道三に対してあくまでもその黎明に叛くものであり続ける久秀の姿が鮮烈であった。久秀が散ってもそれを受け継ぐ人々が抗い続けて最後はあの事件に至るというのも良かった。久秀の操る自動人形の名前が果心という伝奇要素や「めめんともり」と言っちゃう信長、様々な資料の抜粋も楽しいポイント。まるで魔術書のような装丁や分厚さも内容とマッチしている。2016/04/08

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