内容説明
運命の歯車が回り始めた。あの遠い夏の日と同じように…。書き下ろしミステリー三部作第二弾。
著者等紹介
恩田陸[オンダリク]
1964年宮城県生まれ。早稲田大学卒業。1992年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『六番目の小夜子』でデビュー。以降、ミステリ、ファンタジイ、SFなど、幅広い分野で、精力的に執筆活動をおこなっている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
108
3部作その2。前作の終わりから何か変な変化が・・・。そのうえ今回も最後の一行で急展開。2016/10/27
あつひめ
101
なになに、どうして、どうなっちゃうの???正直な私の今の気持ちです。このどんでん返しのような出来事はどこに繋がっていくのか。幼い時からの記憶を語りはじめた矢先。でも、子供の頃の記憶とは何ともあやふやでいて鋭かったり。数年間心の中に閉じ込めておくと記憶だけが暴走してしまう。夏の盛り、この記憶の暴走から始まっている彼らの心に閉じ込めてあった思いはどこに突っ走っていくのだろう。3巻に分かれていることのまどろっこしさをこういう時に感じる。でも、3巻目を開く時のワクワクドキドキ感は、別の小説に出会ったようでもある。2013/05/05
藤月はな(灯れ松明の火)
35
色々な文がすとんと胸に落ちて理解できる小説はめったにない。無邪気だからこそ恐ろしくも残酷な少女時代の追憶と終幕が近づく気配にドキドキしてしまいます。恩田作品はどろりとしたテーマをドライに描いているので思わず、読み返したくなります。芳野が色々と鬱屈した感情を抱いている家族ではなく、その中にいる自分自身を憎悪しているという文は心を見透かされたようでどきりとしつつも共感してしまいます。彼女がなぜ、香澄と一緒にいるのかという理由も胸を突かれてしまいます。2011/07/09
ぶんこ
32
1巻を読み終わってから、やっと順番待ちで2巻へ。 4ヶ月以上経っているので、すっかり忘れています。 氷山のように、ほんの少ししか自分を出さない香澄さん。 こういう人苦手なので、最初はイライラもしました。 過去をほじくり返さずにはいられない男性陣にもイライラ。 毬子さんの苦しみがとけたかなと喜んだ矢先に、とんでもない事故が起きて、これからどうなるのか? 3巻が手元にあるので、続けて読みます。2014/06/23
佐島楓
28
「あたし」は夏休みを愛すべき少年少女たちと過ごし続ける。彼女の絵を初めて描き、一番欲しかった言葉をもらえたのに、彼女は・・・。視点が切り替わり、ミステリらしく認識のずれが明らかになってゆく。劇的なラストに驚かされながら、三巻へ。2013/03/15