五郎治殿御始末

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120033513
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

武士という職業が消えた―明治維新の大失業にもみずからの誇りを貫いた侍たちの物語。

著者等紹介

浅田次郎[アサダジロウ]
1951年東京生まれ。中央大学杉並高校卒。自衛隊などさまざまな職業を経て作家に。95年『地下鉄に乗って』で第一六回吉川英治文学新人賞、97年『鉄道員』で第一一七回直木賞、2000年『壬生義士伝』で第一三回柴田錬三郎賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

65
明治維新と言う時代の転換期に、武士と言う立場を捨てざるを得なかった男たちのあれこれ。6つの短編それぞれが読み応えがありました。「柘榴坂の仇討」が映画公開されるのですね。表題の五郎治の始末、「けっして逃げず、後戻りもせず、能うかぎりの最善の方法で、すべての始末をつけねばならぬ」ここでは、男の始末はとなっていますが、女でも共感。とてもいい本でした。お勧めです。2014/09/23

やっち@カープ女子

64
明治維新になっても武士魂を忘れず、しかも情に厚い男たちの良い話の短編集。柘榴坂の仇討って原作はこんなに短いのに映画になったとは。映画も観たくなった。2014/10/05

キムチ27

37
映画化されるので借りてみたが以前読んだ記憶が蘇った。その時は週刊誌の写真「明治時代に生きるちょんまげの姿」にそそられて読みたくなった為。「血を流さなかった」と巷ではいわれている明治維新。情報は寸断され、いわば社会の事象洪水に流された男たちの姿には胸が熱くなる。いつもの浅田氏作品と同様に 藤沢氏のそれとは些か温度を異にしているものの、生き辛いタイプの男どもが痩せこつれても矜持をしっかと持ち続けている後ろ姿を温かく見つめている情感をたっぷり伝えてくれている。2014/09/21

hiace9000

36
御一新・明治維新により千年続いた武士の世が大変革の混乱とともに終焉を迎えたその頃。6編の短編では、侍として生きる道を断たれた者たちの"男の始末"を、浅田節で人情味豊かに描きます。鯔背な小兵衛、恩讐に身を苛む大河内、御徒士の矜持に生きた勘十郎、不器用なまでの忠義の彦蔵、死する垣根の前で葛藤し続けた金吾、武家らしい男の始末をつけた五郎治。リーマンやコロナの比では無いほど世がひっくり返った当時の話、浅田節は珠玉の言葉一つ一つがギュッと胸掴みます。名もなき志士達の士道と心意気、どの話も引き込まれ、読後感は大満足!2020/06/21

Matoka

20
涙が止まらなくなってしまった。素敵な本に出会えました。2017/11/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/561988
  • ご注意事項