内容説明
王太子の聖別式を前に大学図書館の聖母像の前で教授が変死。遺された謎の古文書を巡り王太子、英国貴族、ゴシップ記者らが王国の存亡を賭けて争奪戦を―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skellig@topsy-turvy
7
面白かった。中世ヨーロッパの影と重みを引きずる架空の国、ボーヴァルを舞台にしたミステリ風味の小説。ある古文書を軸に話が展開するので、サスペンスに近いかもしれない(ダヴィンチコード的な)。結末では現代的(?)な事実が明らかになりますが、個人的には本書全体に滲むヨーロッパ史の空気を楽しめたのが最も良かった。主人公の女の子と皇太子のやり取りがどっかとぼけていて微笑ましい。著者が歴史畑の人間であるというのがじんわり伝わってくる(良い意味で)。2012/11/28
夏子
3
ヨーロッパの小国「ボーヴァル王国」を舞台にした歴史と陰謀渦巻くミステリー。題名の意味も中々深い。2016/09/13
ホレイシア
3
これならいける人もいるんじゃないか…と思います。2008/01/29
めぐみこ
2
架空の王国〈美しの谷〉ボーヴァルを巡る陰謀劇? 序盤は人名や歴史が覚えきれずに混乱したが、そこを乗り越えてこそルメイエールの「僕が継ごうとしていたのは、架空の王国だったんだ」がずしりと重みが出る。2015/08/07
いえろう
1
不思議な雰囲気の物語。よく分からない、内容をうまく理解できていないのに、引き込まれてしまった。こんな物語は初めて。 この本は大切にしようと思った。2015/11/16