目次
1 拘束の逆説(意識の皮膚;従順な身体;シンデレラの夢;誘惑の糸口;騒がしい境界)
2 隠蔽の照準(泡だつ表面;〈肉〉の回避;最後のヴェール;イマジネールな外縁;同一性の遊び)
3 変形の規則(饒舌な可能性;身体のシミュレーション;〈私〉のもろさ;無秩序に変えられるための秩序;明るいニヒリズム?)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
引用
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かなり面白かった、同一性へ忍び寄る不気味なものを避けるための囮としてのファッションであり、その社会現象としてのモードということだと思う、「仮面と迷宮」ということを思い出した。2020/06/22
もち
1
ML_S593.3 ファッションとかよくわからないですししゃらくせえと少なからず思いながら手に取りましたがとても面白く読めました。おしゃれがどうこう以前に、衣服は衣食住の一角を担っているわけですから、それについて考えるのが面白いのは当然かもしれません。服はもちろんのこと、人間の身体について、もしくはエロいということについて、興味ある人にはおすすめと思います。2012/11/11
doji
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隠したり露出したり、ほのめかしたり裏切ったり、死んだり変わったりする〈私〉を衣服のあり方から捉え、美しい文章と豊かなリファレンスで彩る。とにかくスリリングな読書体験だった。ここまで〈私〉がテーマになるとは思わなかった。2016/10/27
セクシー
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顔についてだが、顔は「汝、殺すなかれ」と発している。ところで、強姦の形而上学という本に、殺人と強姦こそ神による人間の運命を変える行為だと書かれている。つまり顔は、正確には「汝、運命を変えるなかれ」と発している。顔の隠されたヌード写真がエロティックでないのは恐らく強姦をするなという禁止が無いからなんだろう。知らんけど。2018/11/01