内容説明
1907年5月、25人のライダーがアイリッシュ海の独立国マン島に集まり、ささやかな公道レースを始めた。以来80年に渡り、オートバイ・ライダーの聖地であり続けたこの島で、男たちは今なお戦いのページを加える。一周60キロの長大なマウンテン・コースに展開する雨中決戦の果て、三葉邦彦と彼のドゥカティは栄光のチェッカー・フラッグを目指す―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
makoto018
2
イギリス本土とアイルランドの間に浮かぶマン島。その公道で行われるバイクレース、マン島TTレースが舞台。本書でも事故やレーサーの死が出てくるのだけど、実際危険が多く、歴史上200人以上のレーサーが亡くなっていると。レース描写やメカニックの話もあり、バイクに乗らないし、興味がない身としてはなかなか読み進まず往生しました。が、武士は食わねど高楊枝、男女の意地の張り合い、不毛の恋愛を描かせたら天下一品という点は相変わらずで、そこはやっぱり森雅裕印なのでした。それと、往年のレーサーだった爺さんたちがかっこいいね。 2019/03/17
koma250
0
ホンダが世界に出たマン島の景色が見える。不器用な男と女。上手く世渡りできないひとに読んでほしい。違う世界では不器用同士が単純に綺麗だ。
washa46
0
プライベーターとして世界中のバイクレースを転戦する青年の物語。 今回の舞台はマン島TTレース。 解りにくい表現や古語を使う作家さんで読みづらかったけれども、爽やかな風が吹き抜けるようなラストは良かったです。2023/11/15