内容説明
20世紀末の混沌を総括するフィクション。分裂都市トウキョウのただ中で〈贋地下室人〉が現代人に問いかける。キミはいったいナニモノかね? 〈文学〉の極限に迫る1700枚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
34
ありきたりな表現を敢えて用いれば、読書とはその作品の著者との対話である。ところで、対話とは常に他者と向き合いそれぞれが言葉を放つことを意味するので必然的に1人で描いた青写真とは異なるものができやすい。そうした「対話」が孕む偶然について考察し、その「対話」が次第に「アミダクジ式」に脱臼されてねじ曲がっていくトリップ感は確かにすばらしい。それは勘ぐるにこの著者のストイックな「よく読み、よく考える」姿勢によって支えられているからではないか。本書で後藤明生に倣って読んで考える所作をなぞれば私たちも迷い込み楽しめる2023/02/09
王天上
1
前半はどこに連れて行かれるかと、わくわくしたが、後半荷風がでてきて、あーあという感じ。2013/01/13
Cell 44
1
ゴキブリが意外と重要な気がします。ま、再読が必要ですね。2010/06/12
にっつぁん
0
「復習」は楽しい。2011/02/24