新潮新書<br> 親ガチャの哲学

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新潮新書
親ガチャの哲学

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106110238
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0210

出版社内容情報

もっと裕福な家庭に、魅力的な容姿に生まれたかった、いっそのこと生まれてこないほうがよかった……近年、若者の間で瞬く間に広がった「親ガチャ」という言葉。人は生まれてくる時代も場所も、家庭環境も選ぶことはできない。そうした出生の偶然性に始まる人生を、私たちはどう引き受けるのか。運命論と自己責任論とが交錯するなか、人気漫画からハイデガーやアーレントまで、社会と哲学の両面から読み解く。

内容説明

もっと裕福な家庭に、魅力的な容姿に生まれたかった、いっそのこと生まれてこないほうがよかった…近年、若者の間で瞬く間に広がった「親ガチャ」という言葉。人は生まれてくる時代も場所も、家庭環境も選ぶことはできない。そうした出生の偶然性に始まる人生を、私たちはどう引き受けるのか。運命論と自己責任論とが交錯するなか、人気漫画からハイデガーやアーレントまで、社会と哲学の両面から読み解く。

目次

序章 運VS努力―人生を決めるのはどちらなのか
第1章 「親ガチャ」とは何か
第2章 「無敵の人」の自暴自棄
第3章 反出生主義の衝撃
第4章 ゲノム編集で幸せになれるか
第5章 自分の人生を引き受ける―決定論と責任
第6章 親ガチャを越えて
終章 自己肯定感―私が私であるという感覚

著者等紹介

戸谷洋志[トヤヒロシ]
1988年、東京都生まれ。関西外国語大学准教授。専門は哲学・倫理学。法政大学文学部哲学科卒業、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

125
「親ガチャ」という卑俗な言葉を「哲学」できるのかと訝しがりながら読み始めたが、その試みは成功していると思う。親ガチャ的厭世観を前に、宿命論と自己責任論が対立する。自由意志と責任との関係について、ベネターの反出生主義、スピノザの決定論、ハイデガーの「良心の呼び声」などが吟味された上で、著者は「連帯」という概念に到達する。アーレントの言う「現われの空間」を通じて、許しと約束の力が与えられるというのである。決定論の絶望と自己責任論の冷酷さを超えて、「責任は寛容さを必要とする」という著者の主張に説得力がある。2024/01/29

tamami

55
新潮社のPR誌『波』の1月号に、著者と臨床心理士の東畑開人さんの対談記事が載っていて、興味のままに本書も購入。人生に自由意志はあるか、自己責任論、反出生主義等々、様々な議論が分かり易く展開されていて、自分の日常と行動について考える切っ掛けとなった。若者が「無敵の人」となって社会に破壊をもたらす現状を分析し、ハイデガーやアーレントに依拠して、解決策を模索する。人々が他者に対する想像力を働かせて、対話の場を創出する、他者の声に耳を傾ける、という方法には両手を挙げて賛成したい。一点、66ページ1行目は意味不明。2023/12/28

kuukazoo

18
人生は偶然。どんな親の元に生まれるかで人生が決まってしまうとか今の自分の生き辛さは親のせいという考え(親ガチャ的厭世観)は、現状が辛すぎて自分の力ではどうにもならないという絶望から生じる。そんな人に自己責任論は無力だしむしろ害である。ではどうすればよいのか。貧困や虐待の連鎖を断つために何が必要なのか。自己肯定(自分の生を自分のものとして引き受けること)を育むための対話の空間:居場所の必要性は分かるが、大体いつもそのへんで思考が止まるので読んでみた。簡単に答えの出る問題ではないが示唆はもらえた気がする。2024/02/18

はじめさん

14
最近出てきたネガティブワード・親ガチャ。実家の太さ、両親の思想、知能や肉体の素となる遺伝子でこの世の中で自分が勝ち組となるか負け組となるかがほぼ決まってしまう運命を、自虐的にガチャガチャにたとえ、無理ゲーだと冷笑する夢見る事を諦めた若者たち。人生は一発勝負、自分の気にいるステータスが出るまでリセットマラソンはできない。転生モノが流行するのも通じるか? /来週から、ガンダムSEED劇場版。金持ちは課金して我が子の遺伝子をより良いものにデザインできるが、貧しいものは天然由来のまま。広がる格差と、増幅する怨嗟。2024/01/14

ハナさん*

5
2023年12月20日発行。県図で見かけて。思ったより真面目で深い内容だった。決定論や宿命論と自由意志の問題は、哲学の世界においては膨大な議論の蓄積があるから、このテーマと哲学は相性がよいのだろう。著者は、親ガチャというものを「不運であり、苦境に陥った人が、自分の置かれている状況を、あるいはその人生を理解するための概念である」(p.15)と捉える。そして「この言葉が流行する背景には、そう考えでもしないと生きていくことさえままならないような、苦境に陥っている人々が存在する」(pp.15-6)ことを指摘する。2024/04/06

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