出版社内容情報
「個」と「家族」、人との関係性を変えた「1960年の断層」を35の視点で実証的に炙り出す画期的日本人論!
実証的な新日本人論の誕生! 食卓を中心に日本人を見つめてきた著者が到達したのは、生育環境が一変する「1960年の断層」だった。「個」と「家族」、人との関係性を変え、日本人を二分する「断層」を35の視点で炙り出す。
内容説明
日本人には二種類いる―長年、食卓を中心に日本人の家族を見つめ続けてきた著者が到達したのが、この結論だった。一九六〇年を境に、日本人の生育環境は一変。この年以降に生まれた「’60年型」はみな“新型の日本人”なのである。「個」と「家族」、人との関係性を変えてしまった「一九六〇年の断層」を35の視点から炙り出す。従来の世代論とは一線を画す、まったく新しい刺激的な日本人論の誕生!
目次
産院生まれの子供たち
1960年生まれから親が違う
「お母さん」は戦後新教育世代
民主主義家庭を指向する「お母さん」
憧れの住まいが家族を変える
育児用品いっぱい、赤ちゃん中心家庭
少なく産んで大事に育てる
次々買って、みんな中流
家庭教育を期待される「お母さん」
おばあちゃんの経験より「育児書」〔ほか〕
著者等紹介
岩村暢子[イワムラノブコ]
1953(昭和28)年、北海道生まれ。大手広告会社を経て、キユーピー(株)顧問。食と現代家族の研究を続ける。第二回辻静雄食文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロア
29
1960年以降に生まれた子供たちと、その子供たちの母親世代の育った環境の違いを比較する、というのが主な内容。岩村さんが調査収集した結果を、年代と数値を並べて比較していきます。特に批判するでもなく調査結果が淡々と述べられてゆくような…岩村さんの他の著作(「家族の勝手でしょ!」とか)のインパクトが強烈なので、本書はそれに比べると、マイルドな印象を受けました。あ、でも、インパクトがあると言っても、それは一般の方々の食卓写真が強烈な訳で、岩村さん自身は常に淡々と結果を述べるスタイルでしたね。2019/04/21
魚京童!
23
論点がぶれてるし、ただの感想だし。まー好き勝手言えばいいと思う。だって2019年だって分断できるよね。昔のがよかったっていう思いで補正に騙されているのだろう。常に過去は素晴らしかった。だってそういわないと自分の存在があやうくなってしまう。未来に生きている私からすると過去なんてどうでもいいけど、こうして記録を残してるからね。2020/01/24
calaf
20
1960年生まれ前後で、日本人の考え方は大きく違っている。丁度この世代の親(特に母親)が、終戦時に11〜13歳ぐらいの多感な時期を過ごした世代。終戦前後というほど大きな違いは見えないが、それと同じぐらいとも言える大きな影響が存在するらしい...35項目にわたってその理由を書いているのですが、結構納得するものでした。うーむ...いろいろな意味で驚きでした。2014/02/15
マカロニ マカロン
16
個人の感想です:B。1960年生まれを境に日本人の生育環境は一変し、現在の日本には「旧型」と「60年型」の二種類いるという主張。誕生時に産婆さんによって自宅で取り上げられた世代が「旧型」で、「新型」は産院で生まれ、粉ミルク、瓶入りベビーフードで育ち、教育ママに育てられたという主張はなかなか面白いが、東京などの都市と、80年代になってようやくコンビニやマックが進出してきた地方では世代だけで分けるのは無理があるかもしれない。私は携帯電話が日常化した1990年以降生まれの「平成型」の三種類ではないかと思う。2015/12/23
おかむら
15
私がちょうど61年生まれ、東京の団地で育ち、父はサラリーマン母は専業主婦っっていうまさにこの本の趣旨にそってたためすごい当てはまったわー。そうか新型の日本人のルーツみたいなもんなんだな私…。でもこの二種類の分け方ってもう旧型の人の生活様式が日本昔ばなしのように感じる今となってはあんまりピンとこないんでないのか若い人には。それより私ら昭和人と平成生まれの人たちとの断層の方が気になる。ケータイのあるなしはデカイと思うんだが。2013/11/10