内容説明
人間は霊長類の中で唯一、体毛のない「裸のサル」である―。そう断じてかつて世界的センセーションを巻き起こしたモリス博士が、今度は「裸のサル」の幸福の本質に迫る。競争、協力、達成感からダンスやSM、果ては麻薬まで、人間に幸福をもたらすあらゆる源泉を、動物行動学者の視点から網羅的に分析する。ヒューマニズムとは一線を画した全く新しい幸福論。
目次
第1章 幸福は何から生じるのか(「満足」と「幸福」の違い;ヒトに求められた新たな心構え ほか)
第2章 幸福にはどんな種類のものがあるのか(標的の幸福;競争の幸福 ほか)
第3章 幸福の特徴とは何なのか(長続きしない感情;「適切な標的」「競争」「協力」 ほか)
第4章 幸福の定義集(古今東西の著述家たちが述べた幸福の定義の数々。)
著者等紹介
モリス,デズモンド[モリス,デズモンド][Morris,Desmond]
1928年生まれ。英国の動物行動学者。オックスフォード大学で動物行動学の博士号を取得し、その後テレビの動物番組の解説者を務める
横田一久[ヨコタカズヒサ]
1968年茨城県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。翻訳家
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感想・レビュー
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T
3
60ページ過ぎたあたりで、昔読んだことがあることを思い出した。でも、こういうすんなり頭に入ってくる名文はスラスラ読めてしまう。2015/11/01
カイザー
2
世間一般から肯定されるような幸福から、社会的には時に批判的に、あるいは差別的に見られるような幸福まで、様々な形の幸福が紹介されていた。裸のサルたちが感ずる各々の幸福への分け隔てない、著者の研究者としての幸福論の追及は実に面白かった。2013/05/29
ペプシ
1
★★ いろんな幸福について書かれた本。内容としてはあんまりかなぁ。あらゆる幸福の中でも「他人のための幸福」がやっぱり僕は理解ができない。「自分に関わる人、家族、恋人のため」というのはわかるけど、自分に関係のない、他の動物たち、自然、世界の子供、というのは本当に理解に苦しむ。「誰かが助かるというのは誰かが(あるいは他の生き物)苦しむ」という物理学の法則を知らないのか?と考えてしまう。2017/03/22
majimaji
1
色んな幸福についての話。裸のサルも読んでみたい。2014/07/07
noboov
1
「裸のサル」を読んでいないのでずれずれ感覚だけど、ちょっと意外な内容だった。となると「裸のサル」のイメージがだいぶズレているという事か?なんか宙ぶらりんなので「裸のサル」を読んでからかな?感想は。2014/05/04