内容説明
釈迦の教えは今も人びとを導いている。私は仏教を積極的に学びたい。学びたくて学びたくて、じっとしていられない。般若心経はなぜ心の良薬なのか。法華経は何を説いているのか。「さとり」とはどういうことか。…聖徳太子の精神が至るところに輝いている法隆寺。道元の思想があまねくところに染み渡っている永平寺。両寺における修行を通して、身と心で仏教の精髄に迫る。
目次
第1部 法隆寺の智慧(斑鳩でのわが修行;ただひたすらに祈る;伽藍を読み解く;菩薩行のすすめ;聖徳太子の願い)
第2部 永平寺の心(門前にて;越前でのわが参禅;伽藍を読み解く;修行のすすめ;わが心の道元)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三上 直樹
6
曹洞宗に帰依するにあたって宗祖・道元のことをよく知ろうと書物渉猟したところ、その昔「報道ステーション」でのレポートが好きだった立松和平さんの大著『道元禅師』を発見、その前に新旧仏教の随想を読了。 仏教そのものも立松さんの視線もよく伝わり、懐かしさと深遠さを想いました。2015/08/07
ルアット
5
著者の法隆寺、永平寺での修行体験から、両寺とも観光の寺としてではなく、修行のための寺としてなにか厳かなものを感じた。それにしても道元の思想は難しそうだ。2014/06/13
Machida Hiroshi
3
うっかり訃報に気付かず見逃していましたが、立松さんは東日本大震災前の2010年に60代で亡くなられていたことを今更知りました。もっと長生きして震災後の日本を勇気付け、また癒す本を書いて欲しかったです。仏法、慈悲、布施、愛語、利行、同事、素晴らしい言葉に満ちた本でした。2014/04/22
雨巫女
3
法隆寺・永平寺での、修行を通して、仏教の神髄をみつめた本。法隆寺は、今年は、注目されているし、永平寺は、去年デパートで、永平寺展で座禅を初体験。両方行きたいなあ。(新=00091)2010/05/17
Humbaba
2
寺というのは,修業の場である.観光地としての寺という側面もあるが,それはあくまでも側面に過ぎない.修業の場にはそれなりのピンと張り詰めた空気が漂っているものである.2011/10/25