出版社内容情報
欧州へ世界へ難民とテロをまき散らす混迷の中東。百年前の秘密協定が諸悪の根源だというが、本当なのか。危機の本質を解く緊急出版。百年前、英・仏・露によって結ばれた秘密協定。それは本当に諸悪の根源なのか。いまや中東の地は、ヨーロッパへ世界へと難民、テロを拡散する「蓋のないパンドラの箱」と化している。列強によって無理やり引かれた国境線こそが、その混乱を運命づけたとする説が今日では主流だ。しかし、中東の歴史と現実、複雑な国家間の関係を深く知らなければ、決して正解には至れない。危機の本質を捉える緊急出版!
池内 恵[イケウチ サトシ]
内容説明
百年前の「秘密協定」は、本当に諸悪の根源なのか?いまや中東の地は、ヨーロッパへ世界へと難民、テロを拡散する「蓋のないパンドラの箱」と化している。1916年、英・仏の協定によって地図の上に無理やり引かれた国境線こそが、その混乱を運命づけたとする説が今日では専らだ。しかし、中東の歴史と現実、複雑な国家間の関係を深く知らなければ、決して正解には至れない。危機の本質を捉える緊急出版!
目次
第1章 サイクス=ピコ協定とは何だったのか(分かった気にさせるマジックワード;二種類の批判;中東問題への「解決策」 ほか)
第2章 露土戦争と東方問題の時代(新しい「東方問題」;クリミア併合で蘇るロシアの「南下政策」;露土戦争の中東史 ほか)
第3章 クルドの夢はなるか?(シリア北部のクルド「独立」への一歩;注目すべき米国とロシアの反応;「民族」と「国家」の偶然性 ほか)
第4章 再び難民の世紀へ(二十世紀は難民の世紀;オスマン帝国崩壊と難民;アルメニア人虐殺とは ほか)
第5章 アラビアのロレンスと現代(映画『アラビアのロレンス』に見る中東国際政治;メディアと国際政治;「老人の和平」は可能か)
著者等紹介
池内恵[イケウチサトシ]
1973年、東京都生まれ。東京大学先端科学技術研究センター准教授。東京大学文学部イスラム学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(大佛次郎論壇賞)、『書物の運命』(毎日書評賞)、『イスラーム世界の論じ方』(サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(毎日出版文化賞特別賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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