新潮選書<br> 日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」

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日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106037108
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0331

出版社内容情報

大日本帝国の「国策」をめぐり、昭和十六年夏以降、陸海軍や外務省の首脳が結果的に開戦を選択する意思決定プロセスを丹念にたどる。

矛盾だらけの文書、決められない組織。「国策再検討」の迷走は昔話ではない! 第三次近衛内閣から東条内閣まで、大日本帝国の対外軍事方針である「国策」をめぐり、陸海軍省、参謀本部、軍令部、外務省の首脳は戦争と外交という二つの選択肢の間を揺れ動いた。それぞれに都合のよい案を併記し決定を先送りして、結果的に対米英蘭戦を採択した意思決定過程をたどり、日本型政治システムの致命的欠陥を指摘する。

内容説明

第三次近衛内閣から東条内閣まで、大日本帝国の対外軍事方針である「国策」をめぐり、陸海軍省、参謀本部、軍令部、外務省の首脳らは戦争と外交という二つの選択肢の間を揺れ動いた。それぞれに都合よい案を条文に併記しつつ決定を先送りして、結果的に対米英蘭戦を採択した意思決定過程をたどり、日本型政治システムの致命的欠陥を鋭く指摘する。

目次

第1章 日本の政策決定システム
第2章 昭和一六年九月の選択
第3章 なぜ近衛は内閣を投げ出したか
第4章 東条内閣と国策再検討
第5章 対米交渉案成立と外交交渉期限
第6章 甲案と乙案
第7章 乙案による交渉
第8章 ハル・ノート

著者等紹介

森山優[モリヤマアツシ]
1962年福岡県福岡市生まれ。歴史学者。西南学院大学卒業、九州大学大学院博士課程修了。静岡県立大学国際関係学部准教授。専門は日本近現代史・日本外交史・インテリジェンス研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

22
昭和16年の開戦までの意思決定過程を詳細に分析しているが、ここで現れている問題はイマドキの言葉で言えばガバナンス問題なわけで、読んでしまうと16年の話だけではなんとなく物足りない。この「両論併記」と「非決定」の日本型政治システムの起源もしくは明治には効いていたガバナンスがどのように変化していったのか、その過程こそ明らかにして欲しい。政治学者や社会学者だったら思いきって詳細を捨象して理論化してくれそうなのだが、とここまで書いて思ったけどその手の本は私が知らないだけである気がしてきた。探そう。2016/09/26

skunk_c

21
「日米開戦と情報戦』が主にインテリジェンスの側面から見たものであるのに対し。こちらは特に日本の政治過程を中心に論じたもの。副題の「非決」定」は著者も言うように「避決定」の方が意味合いが近い。つまり3年後の見通しを「不明」としたまま、開戦という「決定」を選ばざるを得なくなっていくのが恐ろしい。陸軍は多くの犠牲を払った中国から兵を引くことを嫌い、海軍はアメリカを仮想敵としていた以上、軍備確保に際しては長期戦では勝ち目がないことを承知しつつ開戦を支持する。首相になった東条がむしろ開戦に抑制的であったとは!2016/12/29

かんがく

17
いまさら撤兵出来ない陸軍、3年目以降の見通しがない海軍、現地と連携の取れない外務省。セクショナリズムと無責任の行き着く先が悲惨な戦争。よく、戦前日本のファシズム独裁なんて言うが、独裁ならまだもう少しマシだったのではと思う酷さ。本自体は交渉を丁寧に追っていて、各部門の反応などがわかりやすくて良い。2020/07/27

ロッキーのパパ

17
太平洋戦争直前期の政治状況を詳しく解説している。リーダーシップ不在や戦争に対する見通しの甘さが対米戦争決定の要因とこれまで漠然と感じていたけど、この本を読んでその考えがそう遠くない理解であることが分かった。後はこの本では扱っていなかったけど閉そく感の打破も大きな要因だったと思う。外交・戦争と並ぶもう一つの選択肢である臥薪嘗胆を選んでいたら、軍部だけではなく国民の閉そく感がますます大きくなったんじゃないかな。後、武藤章が絞首刑になったことへの疑問は同感。2013/10/02

masabi

16
【概要】日米開戦に向けて策定された「国策」の経緯から意思決定システムを解説する。【メモ】国策には対ソ戦と南方進出、対米交渉と戦争の対立する方針が盛り込まれ、曖昧でいかようにも取れる玉虫色の文書となった。帝国憲法下の分権的性格から国家の方針を巡り対立した当事者を調停する方法がなく、また調停できる指導者を欠いたため対立を回避する方法が両論併記だった。陸軍の中国駐兵、海軍の戦備拡充という組織の利害を優先するあまり国家の利益を損なった。2021/10/25

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