新潮選書<br> 「里」という思想

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新潮選書
「里」という思想

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106035548
  • NDC分類 104
  • Cコード C0395

内容説明

世界を席巻したグローバリズムは、「ローカルであること」を次々に解体していった。たどりついた世界の中で、人は実体のある幸福を感じにくくなってきた。競争、発展、開発、科学や技術の進歩、合理的な認識と判断―私たちは今「近代」的なものに取り囲まれて暮らしている。本当に必要なものは手ごたえのある幸福感。そのために、人は「ローカルであること」を見直す必要があるのだ。

目次

第1章 山里にて
第2章 歴史の意味
第3章 思想のローカル性
第4章 グローバルな時間と私たちの仕事
第5章 日本的精神
第6章 九月十一日からの三カ月
終章 「未来」をどう生きる

著者等紹介

内山節[ウチヤマタカシ]
1950年東京生まれ。哲学専攻。立教大学大学院教授。現在、東京と群馬の山村に暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

べる

17
自然と人間がどのような関係であるべきかと考えるとき、この思考の幅を広げるのは過去への検証だと述べる。歴史の進歩、発展や人間の自由を追求した近代的な理念が自然を破壊した。自分が存在する「里」(還っていきたい場所)をもち、その「里」を組み立てなおす必要がある。嘗ては生涯を自然の中で生き抜く能力をもった動物に対する敬意があり、動物と人間の物語も多くあった。語り継がれていく言葉、作法、習慣、行事と関係を結び、生きている歴史になる必要がある。私達の支えである自然を大切に。イラン映画『風が吹くまま』を観てみたい。2019/11/16

ハチアカデミー

13
この著者は、日本のソローなのかも知れない。群馬の山村に暮らす哲学者のエセーである。グローバル化がもたらす災禍と、それとは異なる社会の在り方として、ローカル=里という「人間たちが直接かかわれる大きさ」の共同体像を提示。そこから歴史について、労働について、精神について、世界情勢について考え直そうと著者は言う。いまある社会は完成されたものでもないし唯一の形でもない。問題を先延ばしにするのではなく、しっかりと見つめ、考え、解決していくことが必要なのだ。村の相互扶助システムともいえる「山上がり」という風習も面白い。2014/07/29

naof

4
何に対しても逐一理由を求められたり、自分はこういう人間ですという一貫性を求められたり、この世の中に生きていてそういうことが本当にめんどくさいと思う。そんなの答えられるわけがないからだ。人は自分のことを説明できるほど合理的にできていないと私は日頃から思っているけど、この著者の言葉を借りれば、人はいくつもの精神の層を持っているということだ。この本は普段何となく思っていた幾つかのことを言語化してくれたと言う点で、私にとってはかなり重要な一冊になりました。2012/05/12

rigmarole

3
印象度B+。新聞の連載記事に加筆して一冊にしたものなので、反復が多いですが、著者のスタンスが分かりやすく説かれています。彼は、資本主義を核とした近代思想のグローバル化によって画一化されてしまった思想の枠組みから脱却し、各地域の風土に根ざしたローカルな思想を復権することを提唱します。日本的精神の本質を「多層性」にあるとしているのは面白い。アメリカ同時多発テロの前後に書かれたので、特にその関連での考察が多いですが、東日本大震災に関する考察が書かれた『文明の災禍』でも、基本的な立場にはブレがありません。2013/04/26

ののん

3
農業において継承されるべきは労働の継承なのか家の資産なのか。 「いつの時代からか、農村でありながら、労働よりも、農地とか田畑、家屋敷の不動産的価値をみるようになった。 実際にいくらで売れるかは別だけれども、自分の家の資産というようなとらえ方で、それを他人に譲るなんてバカらしいという感じになってしまった。 だから、自分の子どもは農業を継ぐ気がないのに、跡をとらせる人を探そうともしない。 それは家業ではなくなってきた証拠で、日本の農業を解体させている要因ではないかという気がしている。 家業は、「家」を軸にし2012/01/01

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