内容説明
NYに住む早乙女隼と緒方真紀の元に届いた不気味な封書には、和歌の血書されたタロットカードが入っていた。脅迫と思しき和歌は、どうやら「百人一首」から採られているらしい。数ヶ月にわたり五通の封書が届いた後、完全密室と化した部屋の中で彼の弟分・次郎が謎の言葉を残して死亡する。偶然にも、日本行きのフライトに乗り難を逃れた真紀だったが、彼女はそのまま忽然と姿を消してしまった―。犯人は真紀なのか?次郎が残したダイイング・メッセージの真意とは…。
著者等紹介
湯川薫[ユカワカオル]
1960年東京生まれ。東京大学で科学哲学と物理学を専攻し、卒業後、モントリオールのマギール大学大学院で博士号を取得。竹内薫名義で、科学書の執筆や翻訳などで活躍する一方、1999年に『ディオニシオスの耳』で小説家としてもデビュー
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
14
湯川で薫だとこの人探偵ガリレオシリーズのファンなのかしらーと邪推してしまう。(多分違う)どうしてもQEDと比較してあーってなる。2010/04/20
星落秋風五丈原
14
NYに住む早乙女隼と緒方真紀の元に届いた不気味な封書には、和歌の血書されたタロットカードが入っていた。脅迫と思しき和歌は、どうやら「百人一首」から採られているらしい。数ヶ月にわたり五通の封書が届いた後、完全密室と化した部屋の中で彼の弟分・次郎が謎の言葉を残して死亡する。偶然にも、日本行きのフライトに乗り難を逃れた真紀だったが、彼女はそのまま忽然と姿を消してしまった—。犯人は真紀なのか?次郎が残したダイイング・メッセージの真意とは…。 何か気取っているようで好きになれなかった。2002/10/23
igaiga
3
好きなテーマなので楽しみにしてましたが、1章2章は面白かったのですが、そこからがなんか迷走・・・(^^;)ごちゃごちゃしすぎて結局なんだったんだろうかと。シリーズものみたいですね。探偵の4人が一番ごちゃついていたので・・・(笑)2015/06/20
みう
2
百人一首から陰陽道、タロット、カバラ、果てはゴールデンドーンやアレイスター・クロウリーまで、盛りだくさん! てか、盛りすぎでしょ。おかげでストーリーが頭に入らず、最後の謎解きがなんとなくさらりと終わってしまった感。まあ、こういうの好きなので、うんちくは楽しめたけど。2013/06/17
コマンドー者
1
百人一首と魔術と密室殺人が絡むようで絡まず、文章の稚拙さとキャラクター造形の安易さが相まって、これは一種の珍作と言える。非常に本格ミステリーとしてはまとまりがないが、つまらないという訳でもなく、だが読後は物足りない・・・というB級丸出しでこういうポンコツ系が敢えて好きという好事家向け。2019/03/26