内容説明
神から掠めとった炎の砦・原発に男たちは徒手空拳で襲いかかった…。荒波に洗われる日本海の、とある断崖にそれはあった。白いコンクリートの巨大な塔で燃えさかるプロメテウスの火。鉄壁の防護システムで制御された火焔を消し去ることが、彼ら二人の目的だった…。旧作を根本的に改稿した文庫版に基づく、高村サスペンス初期の代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
107
原発とスパイの話。大ボリュームで面白かったけど、主人公たちの関わりあい方や行動の動機がよくわからないのが多い。2015/12/19
優希
48
スパイ小説ということでかなり硬派でした。怖いくらいのリアリティが迫るので読み応えも十分です。原発に侵入するのはどうかと思いましたが、それがこの作品の醍醐味と言えるでしょう。面白かったです。2024/03/20
林 一歩
10
思えばこのフィクションに描かれている出来事なんて現実には起こりえないんだと信じて疑わなかった。それがテロだろうと津波だろうと。2012/05/01
Yuki
7
重厚で難解で、理解しながら読むのが大変でした。原子力という両刃の剣、そこから派生する各国の思惑、登場人物達の思い。福島原発の事故の後に読むと、更に原発というものがあやふやな土台の上にあるのだという事を感じました。それにしても、読後はマラソンを走りきった時のような達成感です。2013/07/08
ぬぬよよ
5
スパイ小説。ボリュームもあり楽しめました。年末はTVではアイドルか芸人ばかりなので、硬派な小説はありがたいですね。2018/12/21