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素数の音楽

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  • サイズ B6判/ページ数 478p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105900496
  • NDC分類 412
  • Cコード C0398

内容説明

2,3,5,7,11,13…規則性があるようで、気まぐれな振る舞いで数学者を惑わせる素数。「数の原子」と呼ばれるこの素数に取り憑かれた数学者は数多い。大数学者ヒルベルト、「数学界の貴族」ボンビエリ、「魔法使い」エルデシュ…。「フェルマーの最終定理」以上の、世紀をまたぐ超難問「リーマン予想」を軸に、変人から天才に到る数学者たちの横顔と挑戦を描くノンフィクション。

目次

億万長者になりたい人は?
算術を構成する原子
リーマンの架空の鏡
リーマン予想―でたらめな素数から秩序だったゼロ点へ
数学のリレー競争―リーマンの革命が現実のものとなる
数学の秘義を授かった人、ラマヌジャン
ゲッティンゲンからプリンストンへ―数学者の集団移住
頭脳機械
コンピュータの時代―頭のなかから机の上へ
因数分解と暗号解読
秩序だったゼロ点から量子カオスへ
見つからないジグソーパズルのかけら

著者等紹介

ソートイ,マーカス・デュ[ソートイ,マーカスデュ][Sautoy,Marcus du]
1965年生まれ、オクスフォード大学数学研究所教授、王立協会リサーチャー。新聞、雑誌に数学ほかサイエンス関係の署名記事を多数寄稿、イギリスでも有数の数学者としてその名を馳せる。2001年、ロンドンの数学学会から40歳以下の最も優れた数学研究者に対して与えられるバーウィック賞を受賞。専門書を多数執筆。現在は妻と3人の子供とロンドンで暮らしている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

163
数学者たちの挑戦を描いたノンフィクションである。ヒルベルトが提示した23の問題に 取り組んだ数学者たち …一般読者向けの本らしいが、内容を理解できなくても、数学にかけた情熱は伝わる… 聞いたことはある 偉大な先人たちの人生を 垣間見る楽しみ …ドイツ、フランス等 ヨーロッパの歴史の風景も興味深い、そんな印象の作品だった。2019/08/11

zirou1984

28
数学の神が作り出した数、素数。それは多くの人を数学に駆り立てる魅力を持ちながら、その法則性は2000年前から見つけ出すことが出来ないままでいる。そんな素数の定理化を目指し、リーマン予想という150年前に提唱されたが今もなお未解決の問題に挑んでいった、混沌の調停者を目指す数学者たちの物語。素数とは物理学でいう原子だという例えを出しながら、後半でリーマン予想のゼロ点が量子力学と結びつく辺りは鳥肌が立った。やがてゼロ点が作り出すグラフは音の波の形を取り、素数の音楽は鳴り始める。考えろ。そして、感じるんだ。2013/05/19

いちろ(1969aMAN改め)

20
素数って何だろう。人類は二千年以上の時間をかけて素数の正体を探っている。素数に共通する特長を見つけ出し、どこに素数が潜んでいるのかを人は見つけることができるのか。世に聞く「リーマン予想」が果たして素数を暴くものなのか、人の歴史を追っていく。数学者たちの独奏が時間と経験を束ねてオーケストラになる。鍵となるゼロの風景、理解は出来ないのだけれど素敵な本を読んだな、と思います。そもそも数学ではない、物の成り立ち、とかそういうものの範疇なのかな?という気がする。人間が持つゼロを加えた算数からは見えてこないものかな。2014/04/01

いさらこ

18
初読。新潮100。非常に面白かった。先日の『フェルマーの最終定理』も一般向け数学本だが、比べるとそもそも『リーマン予想』が何なのかが一言では表せない。その分前半の予想が出来るまでは数学的な説明もあるが、随分と噛み砕いて素人でも体感できる。音楽や景色に置き換えているので朧げながらその風景が見える。説明を理解しないと読み進められない部分もあって読むのに時間がかかったけれど、とてもスッキリして面白い。物理や科学から数学が独立したのに、また物理と融合する?のも面白い。数学の問題を説いてみたくなった(中学レベル)2014/09/19

ねね

14
読み出すと止まらず、さらさら一気に読めました。面白い。カオス理論や量子力学にまで含み、それでもなお解けないリーマン予想。もう一歩の、その一歩のなんと遠い事か。素数が奏でる秘密の音楽は、どんなものなのかな。東洋人はどう感じるんだろうか。あらゆる人種、あらゆる学問の人が協力すればいつか解明するんだろうか。この秘密が解けたら、どんな扉が開くんだろう。楽しみなような、怖いような…。数学に魅せられた人達のドラマも余すところなく描かれ、読み応えたっぷりです。2014/08/07

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