Crest books<br> ケンブリッジ・クインテット

Crest books
ケンブリッジ・クインテット

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105900052
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

1949年、イギリスのケンブリッジに、知の巨人たち5人が集まった。物理学者C・P・スノウ、哲学者ヴィトゲンシュタイン、遺伝学者ホールデイン、ノーベル物理学賞のシュレーディンガー、数学者チューリング。彼らはディナーを共にしながら、人工知能の可能性について、白熱する議論を闘わせた。小説の未来を切り拓く話題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

144
1949年ケンブリッジにて、知の巨人たちが コンピュータの知的潜在能力について 意見を 戦わせるお話である。 架空のディナーの中で、脳とコンピュータに ついて 議論を戦わせるという 発想が面白い。 考える機械の実現可能性… 後の人工知能に繋がる テーマを 昔の巨人たちに議論させるという やや実験的な 楽しい フィクションだった。2019/05/22

nbhd

19
脳みそをグイグイ刺激された面白い小説だった。内容は、ヴィトゲンシュタイン、チューリング、シュレディンガーなどの実在の人物が「機械は知能を持つか?」という問いをめぐって熱い議論を展開する架空対話SFだ。特に、ヴィトゲンシュタインのキャラが濃いめで、激昂しがちなのがツボに入った。ヴィトさんのキャラ設定としては、「論理哲学論考」ベースの前期ヴィトのウェイトが大きく、機械は知能を持ちえないと主張し続ける。いやでも…「言語ゲーム」ベースの後期ヴィトさんだったら、今のChatGPTとかに寛容なはず、などと思った。2024/03/10

いきもの

6
チューリングとヴィトゲンシュタインを中心とする5人がディナーの席で人工知能の可能性について激論を交わすフィクション小説。内容はポピュラーサイエンス系の人工知能議論とあまり変わらず、果たして小説仕立てにする意味があったのかと不思議に思う。2017/12/27

qoop

5
20世紀半ば、ケンブリッジに縁のある五人の異才が人工知能の可能性を議論するという現代の対話篇。ある程度、それ以降の議論を時代を遡ってなぞるための構成なのかな。サールの〈中国語の部屋〉をヴィトゲンシュタインに語らせる流れはどうなのかなー。あそこでヴィトゲンシュタインの私的言語論を例示する〈箱の中のカブトムシ〉だったら案外折り合いよく以降の議論が進むかもしれず(そしてシュレーディンガーの猫へと繋がったりして…と考えると別様の興味をそそられる)、とすると本書後半の様なエキサイティングなやり取りはなかったかも?2017/02/20

ymazda1

3
20年近く前に読んだ本だけど、いま見てみると、帯の「複雑系」ってな最近めっきり聞かなくなった言葉がなつかしい・・・この20年で人工知能という言葉の意味は「≒AI」になっちゃったけど、今も昔も、そこにヴィトゲンシュタインいたとしたらなんて、よく想像してしまう。

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