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シリーズ「進化論の現在」
女だけが楽しむ「ポルノ」の秘密

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  • サイズ B40判/ページ数 159p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784105423070
  • NDC分類 143.5
  • Cコード C0045

内容説明

女性が本当に望んでいる性のあり方とは。

目次

第1章 はじめに
第2章 生物学において適応という観点から考えるとはどういうことか
第3章 進化心理学
第4章 人間の配偶心理
第5章 相手選びの心理の男女差
第6章 アダルトもの―実は男女の性心理を測る隠れた物差し
第7章 スラッシュ小説
第8章 女の配偶心理―スラッシュ小説から学ぶこと

著者等紹介

サーモン,キャスリン[サーモン,キャスリン][Salmon,Catherine]
1969年カナダ生まれ。カナダのマクマスター大学生物学部を卒業後、同大学の心理学博士課程を修了。社会・人文科学研究会議の研究員。ヴァンクーヴァーのサイモン・フレイジャー大学で進化論を教える

サイモンズ,ドナルド[サイモンズ,ドナルド][Symons,Donald]
1942年アメリカ・デトロイト生まれ。カリフォルニア大学バークレー校で心理学を専攻したのち、同大学の自然人類学博士課程を修了。その後、30年以上にわたってカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の人類学部教授をつとめ、同大学同学部名誉教授。著書多数

竹内久美子[タケウチクミコ]
1956年愛知県生まれ。京都大学理学部卒業後、同大学院に進み、博士課程を経て著述業に。専攻は動物行動学。『そんなバカな!』で講談社出版文化賞科学出版賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐藤一臣

11
ロマンス小説とスラッシュ小説いわゆるボーイズラブには類似点があり、女性読者の願望を体現しているそうだ。特にBLの元祖はスタートレックのカークとスポックで、二次小説の形を取ることで友情の強さや人間関係や性格を省くことができるので、大きな障壁を越えていくというストーリーに没入できるらしい。男性が浮気者で女性が一途の愛を求めるのは出産を含めた子育てのコストの差から来ているという適応進化説を挙げている。ただ女性同士の小説については言及がなかったので残念だ2022/03/27

nranjen

4
大学図書館本。非常に真面目な本。スラッシュ小説というボーイズラブものについて、男女性差の分析考察を織り込めて述べられている。そうか、このジャンルは女だけが楽しむのか。タイトルから性的感受性における性差をポルノを通して論じている著作かと期待していたのだけど。女子は恋愛に安心安全安定を求め、関係の成立は体を超えたところに求めるというパターンがよく理解できた。そう思うとやはりジェーン・オースティンって、王道ですごい。2018/07/13

みき

4
いわゆる、ボーイズラブがなぜ一定量の女の人に人気を集めているのか? という話をダーウィンのナチュラルセレクションを元に解説している。一般的な同性愛とは違う種類のものであって、どちらかというと少女漫画よりのものであると知って、びっくりしたしすごいと思った。2017/03/26

in medio tutissimus ibis.

3
脳や心理も生物の形質なんだから心理学は生物学に含まれる、金持ちなんて歴史的につい最近生まれた存在を嗜好するような自然選択があるわけではない、戦略が違うのに男女の脳が同じなわけがない、等本筋でないところで真面目に刺激的であった。一番衝撃的だったのはゲイの性行動。献血の時しつこく聞かれるのも道理。対するレズビアンの性行動は異性愛者と同様で要するに女性が関わるかどうかなんだな。ロマンス小説は男性のポルノと同様、理想的な性関係(女性が危険な戦士を魅力で屈服させる)を描くもので、さらに理想化したのがスラッシュ小説。2017/06/27

たかD

3
「性欲の科学」で紹介されていて読んでみた.著者は,性行動研究の権威.題名の俗っぽさとは裏腹に,かなり硬派だった.進化心理学的な考え方を使って人間の配偶心理の発達を説明しようとしている.ポルノやロマンス小説をとりあげて性差を説明したり,「やおい」人気の理由は女性の配偶心理にあると説く.たとえば「やおい」では,ロマンス小説では到達しえない前提条件が可能になるという.長く続く友情と,同性愛の社会的障害がすでにあるので,それを超えた関係というのは,すでに一過性の性的熱情ではなく,長く続く愛だと考えやすいらしい.2015/12/26

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