幽霊たち

幽霊たち

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 20X13cm
  • 商品コード 9784105217013
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

探偵ブルーが、ホワイトから依頼された、奇妙な、ブラックという男の見張り…。アメリカ文学に初めて現われたエレガントな前衛。カフカが書いたような探偵小説と評された、その代表作。ニューヨーク三部作の最高傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

瑪瑙(サードニックス)

34
【第3回ガーディアン必読1000チャレンジ】お題本。衝撃的でした。ガラスの街といい、本作といい、不思議な世界観です。否応なしに巻き込まれてしまいました。謎だらけの世界に。続いて『鍵のかかった部屋』も読みたいと思います。2015/09/18

eyemu

15
★★★☆☆ 単純に与えられた仕事をしている内は、「これから面白くなるだろう」と自分を言い聞かせて読ん来たけど。 何処かでスッと入っていける瞬間があって、そこからはグイグイ読み進められた。 自己の確立とか自己の他者性とか、視点を変えると哲学書のような感じにも思えた。 最後の解説にあったけど。 最初は背景も人物も白黒の色の無い世界で、「あぁ。」と何かを読者が見つけると人物が色づいて。 終わりに近づくにつれ、最初から変わらない白黒の世界の中で人物だけが、それぞれが与えられた色を発色させて動き出す。 そんな感じ。2018/01/22

あおさわ

14
空想と現実の境いが登場人物名の段階から非常にあいまいで、 曖昧なままにその境目がさらに薄く、溶けて消えていくような感覚、 いつの間にかメタ構造にすらなっている、何とも不思議な小説でした。 ミステリーに哲学的な要素をふくめたと説明されていますが これを「哲学的」というのか。わたしにはわかりませんでした;;向かっていく先が霧の中。それこそが自己という迷路。 我は思っているのか。我はあるのか。 …なんか読解力の衰退を実感した読書でした。 鍛えなおすぞ…!!2017/10/21

zoros

13
幽霊たち―、ね。確かに。人はどこの誰と認識されて、社会に組み込まれてるんだもんなあ。当たり前過ぎてわすれてしまっていた。誰かに認識されなければ、生きていても、『死んだ者』として社会から消えてしまうんだ。 オースタ―2冊目。ガラスの街の方がよかった。2019/01/24

azimuth

13
オースターは全体的にとっつきやすいのに深いという印象だが、この作品は近寄りがたい。抽象性が高いと同時に純度も高い。オースターの真髄というか凝縮されたエッセンスというか。彼の哲学を心得ていて初めてきちんと理解することができるんじゃないか。正直言ってかなり苦戦したので、彼の作品を一通り読み終えた後で再挑戦したい/「静かなブームを巻き起こしているカルト的作家」と説明されていて時代を感じた。1989年発行。柴田さん35歳でこれ訳したのか/単行本の装丁が凝っていて好み。『孤独の発明』と揃い。新潮の単行本はセンスいい2012/02/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/436974
  • ご注意事項