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トム・ゴードンに恋した少女

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105019099
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

世界には歯があり、油断していると噛みつかれる―。ボストン・レッドソックスのリリーフ・ピッチャー、トム・ゴードンに憧れる、少女トリシアは、9歳でそのことを学んだ。両親は離婚したばかりで、母と兄との3人暮らしだけれど、いがみ合ってばかりいる二人には、正直いって、うんざり。ある6月の朝、アパラチア自然遊歩道へと家族ピクニックに連れ出されるが、母と兄の毎度毎度の口論に辟易としていたトリシアは、尿意をもよおしてコースをはずれ、みんなとはぐれてしまう。広大な原野のなかに一人とり残された彼女を、薮蚊の猛攻、乏しくなる食料、夜の冷気、下痢、発熱といった災難が襲う。憧れのトム・ゴードンとの空想での会話だけを心の支えにして、知恵と気力をふりしぼって、原野からの脱出を試みようとするが…。9日間にわたる少女の決死の冒険を圧倒的なリアリティで描き、家族のあり方まで問う、少女サバイバル小説の名編。

著者等紹介

キング,スティーヴン[キング,スティーヴン][King,Stephen]
1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆にうちこみ、’74年に『キャリー』で作家デビュー

池田真紀子[イケダマキコ]
1966年東京生まれ。コンサルティング会社勤務を経て英米文学翻訳家になる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

136
これは子供用だということで読んでいませんでした。ただこれの英文でポップアップの絵本をある人から孫用にお土産としてもらったものがあって、すごい怖そうな感じの本だということは印象でもっていました。この本のほうも結構怖いのですが、絵本の怖さは大人用ではないかと思われるくらいでした。キングはこのような本を読むとやはりボストン・レッドソックスのファンなのでしょうね。2016/08/25

カムイ

26
キングにしては短い作品だが、内容は濃密、家族と国定公園の森にピクニックに出かけ、少女トリシアが遭難する、そこからトリシアのサバイバルが始まる、キングの文章は簡素ではあるが、今回は、描写がエグい、ボストンレッドソックス大好き少女トリシア、何度も挫けそうになるが…2019/05/03

志田健治

18
さすがでした。よくぞこのプロットで飽きさせずに書けるものですよ、まったくすごいですよスティーヴン・キングさん!個人的に子どもを主人公にしたキング作品が好きなのかもしれません。子どもの心理描写が卓越しているとも思いますし。普通の女の子のトリシアに、いつの間にか共感して、目が離せなくなってるんですもの!少しずつ野生に適応していくトリシアを見ていると不思議な感動に胸が熱くなりました。好んで突入したサバイバルではないのですが、やはり野生から享受するものは多いのだと思います。これは映像で見たいです。映画化希望!2017/04/11

DEE

9
仲の良くない兄と母親。その母親の提案で森にピクニックにきたトリシアは、小用で道を逸れたところから迷子になってしまう。 持っていたわずかな食料を食べ、沢の水を飲み、食あたりになりながらも森からの脱出を図る。 キングさんはこんな話も書くんだとびっくり。 登場人物が少ない分、トリシアの心境が伝わってくる。2021/08/15

色々甚平

9
子供が森に入るのでスタンドバイミー寄りかと思いきやサバイバル。キングの子供には魔法が存在するというのが今回は主人公の父も言っていた神でもないが存在するアレと向かい合うものになっていた。現代社会に生きている女の子(我々)にとって、森の中というのは想像はできるが体験したことない、しようとしない領域の存在であり、その中で生きなければならない状況に置かれる。携帯もないので持ち物が限られている、その中でも彼女の支えになるのがラジオであり、大好きな野球選手と試合を思い起こすことだった。陰鬱だが力のある作品だった。2019/04/12

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