「藪の中」の死体

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「藪の中」の死体

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104755011
  • NDC分類 498.94
  • Cコード C0095

内容説明

文豪・谷崎の『鍵』は、性交死のモデルケースだった?探偵小説の祖・ポーが描いていたマスコミ報道と推理の相克!昭和史最大の謎・下山事件は、やはり他殺だった?…etc。数多の死体を検死してきた元東京都監察医務院長が、小説と歴史の読み方までをガラリと変える。

目次

序章 現代ミステリーと法医学―森村誠一『精神分析殺人事件』の刺殺事件と、横溝正史『犬神家の一族』の連続殺人に触発される
第1章 あの迷宮入り小説に真犯人がいた―芥川龍之介『藪の中』の刺殺事件を解剖する
第2章 探偵小説の原点とマスコミ報道―ポー『マリー・ロジェエの怪事件』の水死体を探る
第3章 文豪が書いた「性」と「死」―谷崎潤一郎『鍵』の性交死を研究する
第4章 日本史にみる毒の系譜―松本清張『日本の黒い霧』の毒殺死体に学ぶ
第5章 昭和史最大の謎の死体―矢田喜美雄『謀殺下山事件』の轢死事件に挑む
終章 世界最古の法医学書と死者の人権―宋慈『洗冤録』の焼死体を看破する

著者等紹介

上野正彦[ウエノマサヒコ]
1929(昭和4)年、茨城県生まれ。東邦医科大学卒。日本大学医学部法医学教室を経て、’59年に東京都監察医務院の監察医となる。’84年から同院長を務め、’89年に退官。退官後に出版した初の著書「死体は語る」(時事通信社)が、60万部を超える大ベストセラーとなり、以後、法医学評論家として執筆、TV出演など、多彩に活動している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スイ

9
監察医の目から、フィクションや未解決のノンフィクションの殺人事件を読み解くという一風変わったもの。 なるほど、そういう見方…!と興味深かったが、やっぱりフィクションについては、私は野暮かなぁと思ってしまう(思った以上にリアルに書かれていることには驚いた)。 実際の事件についての考察が、より面白かった。2018/06/20

しーやん

3
元監察医の立場から、実際の事件のみならず、推理小説における死体についても考察。興味深く読みました。今後、小説を読む際の視点が変わりそう。2015/03/03

chobi

2
何年も前に書評で、芥川が「藪の中」で犯人を想定していなかったとは思えない。きちんと読むとそれがわかる…という主旨のものを読んだのだが、それがどの本か失念して探していた。やっと多この本かとあたりをつけて………。法医学的に証拠を元に…と、いうことだけれども。んー。んー。んー。んー。んー。んー。小説の中に入る「小説の言葉尻を…」を読んだすぐ直後にこちらを読んだのだけれども。んー。んー。話法として、うーん。 「藪の中」は「藪の中」のままで良いです。2018/05/25

タムタム

2
1回読んでみると、本を読む視点が変わるかも⁈同じ結果を出すとしても その裏には様々な視点、幾つもの推察があるのだと プロならではの大変さも味わえました。2015/06/23

鈴と空

2
小説(芥川龍之介『藪の中』やエドガー・アラン・ポー『マリー・ロジェエの怪事件』など)や帝銀事件や下山事件を法医学的に見てみよう、という一冊。「初めて知った!」ってことはそんなに多くはなかったけど、面白かった。森村誠一さんの『精神分析殺人事件』、ちょっと惹かれたけど犯人知っちゃった……。他にも題材作品にネタバレがあるのでそれは注意。2010/09/24

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