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四十日と四十夜のメルヘン

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  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104741014
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

驚異の新人誕生!

内容説明

「わたし」の部屋には、配りきれなかったチラシが溜まっていく。チラシに書かれた文字が勝手に増殖して…。「『四十日と四十夜のメルヘン』を読みながら私は現実が異なる空間に変容する体験をした」と保坂和志氏が表した新潮新人賞受賞の表題作。そして保坂氏のほか、島田雅彦氏や鹿島茂氏の讃辞も集めた第二作「クレーターのほとりで」。

著者等紹介

青木淳悟[アオキジュンゴ]
1979年埼玉県生まれ。早稲田大学文学部在学中の2003年、「四十日と四十夜のメルヘン」で、第35回新潮社新人賞を受賞。埼玉県狭山市在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おいしゃん

74
【新潮新人賞作品】ポストに投函されるチラシを整理し、収集する主人公。部屋には地層のように積み上がるチラシ群。設定も面白いし、奇妙なんだけどなんだか面白い文調。そして見開きには一言、「必要なことは、日付を絶対忘れずに記入しておくことだ。(野口悠紀雄「超整理法」)」とある。何が起こるわけではないが、ちらほら遊び心のある、自分好みの作品だった。2015/07/28

tenkawa

7
★★★☆☆☆ 掴み所が無い中編が二編。「クレーターのほとりで」は輪を掛けて掴み所が無い、もしくは有り過ぎる、ので表題作を主に述べよう。表題作、繰り返す日常の日記というのがまずは面白い。進んでは戻るを繰り返し少しずつ厚みを増やす。妙な感覚のまま読み進めるが、後半今ひとつ。けど気になる小説。生真面目だけど要領の悪い小心者の主人公が日記やメルヘンを書く。それを作者そのものと勝手に(本当に勝手に)変換して読んでた。こんな男の書くものは心に引っかかりを残すだろう、と直感し「私のいない高校」を次に読むことにした。2017/02/21

加藤

6
著者初読み。すごすぎる。興奮した。ドストエフスキー『罪と罰』の誤読によるネタバラシ、というか解説がありがたい。"小説も、空間を描きたいという気持がいちばん強い"というインタビューの発言になるほどと。いったりきたりの体と時間。どうしてもモラトリアムの文脈で読んでしまいそうになるのだけれどそんな射程には収まらない。手持ちの武器だけではあまりに対象が巨大すぎて太刀打ちできないのでパッとみつけた外部の文章ばかり持ってきてしまうのだけれど町屋良平は本作を"「小説の幽霊」がよく書けている"と書いていた。これはなるほど2020/03/31

いのふみ

6
新人の著作なのに異例の刷を重ねたという、青木淳悟氏の華々しいデビュー作。帯にある通り、多義性があり、可能性を感じさせる。2016/12/27

Ai

5
表題作よりも、『クレーターのほとりで』が想像力を刺激されました。2019/01/07

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