出版社内容情報
インタビューなどで語られた対話談中から、きらきら光る言葉を掬い上げて紹介。100歳を超えてなお、日々みずみずしい言葉を紡ぎ続ける詩人の「言葉の果実」。
内容説明
童謡「ぞうさん」を書き、百を越える年輪をもつ詩人は、いまも日々、みずみずしい言葉を芽吹かせつづける。「小さいものほど大きな理由がある」と語る、その深い眼差しは、すべての人の心を、やさしく、強く、新しくする力を持っている―。
目次
みなもと
ふしぎ
子ども
書く
年老いて…
無限
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
137
100歳の時のまどさんの言葉。まどさんの優しさが心に沁みて、じーんと感動した。世界の文学者の中で、最も優しい人だったのではないかと思う。この地球上のどんな物も生き物もかけがえのない存在なのに、「人間は、ほかの存在を脅かすことばかりやっています」だから「ぼくが ここに」(私が一番好きなまどさんの詩)という詩を書かずにはいられなかった、という本文中の言葉が本当に嬉しい。まどさんは蚊のような小さな生き物を詩にするが、蚊を通して宇宙につながっていたことが分かった。まどさんに出会えて良かったと改めて思う。2015/11/21
あじ
60
見て、聞いて、触って、嗅いで…日々感じる「生」の行動。生きていることこそが「驚き」の連続なのだと、100歳のまどさんは語る。『小さいほど大きくて、大きいほどちっぽけである。』人間は万物の頂点にあるのではなく、その一部でしかないということを、まどさんは「窓」から示してくれた。『この世のものはそこにあるだけ、あるだけで尊いものなんです』私自身を含め動植物も愛しい存在なのだと各人が認められたら、宇宙をも包む優しさで満たされるに違いない。まどさんは生きているよろこびを100歳の言葉としていた。2016/04/04
おくちゃん🌸柳緑花紅
40
凄いなぁ!まどさん。『生まれたところだけがふるさとではなく、死んでいくところもふるさと。宇宙をふるさとにすれば一緒のところになります。』『私は人間の大人ですが、この途方もない宇宙の前では何もしらない小さな子どもです。そして子どもに遠慮はいりませんから私は私に不思議でならない物事には何にでも無鉄砲に飛びついていって、そこで気が済むまで不思議がるのです』まどさん100歳の言葉に感動、脱帽、憧れ。2013/03/03
千穂
36
ほかの人にとっての常識が、私にとっては、はっとするような発見なのです。目の上のイボさえも世界の見え方のバリエーションが増える楽しくてうれしいのと。好意的に捉えるこの考え方が素晴らしい。2018/04/19
TANGO
29
図書館で立ち読み。まどさんの、そのままの言葉がつまった1冊。宇宙人で、詩人。泣きたくなるとき、大先輩の言葉は、心身に沁みわたる。2013/11/27