内容説明
十八世紀、ロココ時代の浮かれたフランス宮廷を舞台に、女装の青年騎士デオンの活躍を描く、あざやかで、きらびやかで、妖しい歴史小説。第１２回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Norico
17
フランス革命が起きるしばらく前、あまり物語にも出てこない最愛王ルイ15世の時代、女性と見紛うばかりに美しい騎士のデオン・ド・ボーモンのお話。剣術にもチェストにも長けていて、頭も良いのに、なにしろ運が悪すぎる彼。無事密命を果たして、最愛のクリスティーヌと結ばれるのでしょうか。カザノヴァとか、サン=ジェルマン伯爵とか、有名どころも絡んで、展開していき、最後は…。なるほど。最初の挿話はそこで活かされるんですね。ちょっと最後までデオンがかわいそすぎる気もしますが…面白かったです。2015/09/10
雪守
13
ルイ１５世が統治するパリで、女性以上に美しい騎士デオンの物語。NOVA1の「ゴルコンダ」が面白かったのでこちらも。西洋史には詳しくないので全く知らなかったのですが、実在の人物をモデルにしていたことを調べて知りました。デオンの不幸な巻き込まれ体質などのコミカルな展開だけでなく、終盤の予想外の展開が素晴らしかったです。読み終わって初めてタイトルが実に秀逸だったと感じさせられました。アルケミーもですが作者は駄洒落が好きですね、絶対。2011/09/09
月見里
4
主人公のどんでん返し、ラストが印象的。ストーリーがどんどん捩れていく感覚。ハッピーエンドではけしてない、けれど面白い。2009/07/14
史
3
十八世紀のフランスを舞台とした、ローファンタジー。それでいて歴史小説であるのかな。キャラクターの言動がすごく好きなタイプな味付け。後半のバンバンバンと激しく揺れ動くのは、どこかこう、悪くはないけれども、なんか酔う。全体的な雰囲気は合うので作者の他の作品も、って思ったらこれ一作だけというのはどこか寂しい。2022/06/22
不璽王
3
Kindle（おまけ増量）で再読。内容全然覚えてなかったがFGOを経たので前回より楽しく読めた気がする2018/11/02
