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人生に生きる価値はない

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104397068
  • NDC分類 104
  • Cコード C0095

出版社内容情報

いかに懸命に生きても、真も善も美も何もわからないまま死んでしまう。

何をしてもどうせ死んでしまう限り、人は不幸である。そして、それから眼を離して生きていることこそが、最も不幸である。「明るいニヒリズム」が充溢している哲学エッセイの数々。哲学的領野に踏み込めば、人生におけるあらゆることにはまったく価値がないのだが、そう「語る」ことにはわずかに価値があるかもしれない……。

内容説明

何をしてもどうせ死んでしまう限り、人は不幸である。そして、それから眼を離して生きていることこそが、最も不幸である。「明るいニヒリズム」が横溢する哲学的エッセイ。

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。電気通信大学人間コミュニケーション学科教授(2009年3月退官予定)。専攻は時間論、自我論、コミュニケーション論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ichiro-k

13
「売らんかな」という出版社の思惑?タイトルほど過激な印象はない。あとがきで著者は⇒世の中こぞって生きる価値が「ある」というゲームに没頭していながら、多くの人はもしかしたら「ない」のではないかと恐れている。この恐れていることを私は―悪趣味なことに―誤魔化し続けている人々の鼻先に突きつけたいのです。・・人生におけるあらゆることにはまったく価値がないのですが、そう「語る」ことにはわずかに価値があるかもしれない・・・というわけです。と言い訳。それがなんともカナシイ!2010/12/05

qs

6
読み進めているうちに、ムーミンに出て来るジャコウネコさんを思い出しました。「ムダじゃ、ムダじゃ」と、いつもつぶやいていたハンモックに揺られていた哲学者。不思議と読み終えた後何かスッキリした気分です。2015/05/14

テツ

4
人間には生きる価値があると思い込まないと生きていくのはなかなか大変だし、人間社会はそれを疑うことは許さないけれど、よくよく考えてみたら生きることに別に価値なんて見出せない人間が大半であると思う。ペシミストであればあるほど悲観する事柄を掘り下げて思考してしまい、外側から見たら精力的に映る場合もあるんだろうな。生きる価値はなくてもそれについて思考することはやめられない。哲学者は真理に至る道筋を最期の一瞬まで探求しなければならない。難儀なことだと思うけれど、満たされた人生だ。2013/07/22

rouningyou

4
いじめは我が国の『みんな一緒主義』が原因という。著者はとかく均質性を要求してくる世の人々に対し追及の手を緩めない。だが…。電車で化粧をする若い女に大声で叱りつけ、それでもやめないので彼女の顔を撮影し、バッグの奪い合い…というくだり。不快の限度を超えたら怒るのは当然だ、日本人は怒る技術を身につけるべきという。だが意外なのは「電車内で化粧する女は反吐が出るほど嫌い……一応これは社会的に認知された事柄である」というところ。そこで社会を持ち出すのかよ?そんなに社内の化粧っていけないのか?共感と嫌悪に揺れる読後感。2013/06/18

pom

3
一章のいじめの本当の原因「みんな一緒主義」には納得。あまりにへそ曲がり過ぎてカルチャーセンターの事務員を糾弾した話など辟易するけど、所々にすごく共感できる話が登場する。この人の思想に染まるのはちょっと怖い。2015/05/04

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