内容説明
「死ンデモ死ニキレナイ」人生の物語。東京でタクシーを転がしながら考える。―俺の祖国はいったいどこなんだ?!八転び、九起き、生きているのが不思義な、俺の大逆転、宙返り人生。
目次
第1章 初めての「祖国」
第2章 戦場へ
第3章 戦争犯罪人に
第4章 生きる
第5章 ふるさと台湾にて
第6章 タクシーを転がして三十年
第7章 今村均大将の手紙
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
伊 謄
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讀賣新聞社に勤めていた著者が、1996年にたまたま簡茂松さんのタクシーに乗ったことが、この本が書かれるきっかけになりました。 主人公の簡さんは1925年の台湾生まれですが、1942年に軍属に採用され、1945年に現地召集されて陸軍の二等兵となっています。 戦後は戦犯としてマヌス島などで服役した後、1951年に元日本兵ということで日本に還され、その結果在日台湾人となりました。台湾に帰れないわけではなかったのですが、当時の台湾は国民党政府が独裁政治を行い日本的要素を払拭しようとしていましたから、元日本軍
sidus
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台湾人元日本兵の回顧録。国籍条項で年金支給を拒否され続けた長年の件について語られている。個人的には、オーストラリア軍人による捕虜虐待の部分が興味をひいた。2009/12/11