内容説明
最初の入門にしくじって、出戻りから、柳朝の落語家人生は始まった。気っ風が良くて喧嘩っ早い、そのうえ野暮が大嫌い。おまけに酒と博奕と女の道楽三昧。しかし、落語のセンスは抜群。やがて、談志・円楽・志ん朝と並ぶ四天王の一角を担うようになったのだった…。これぞ江戸っ子芸人の破天荒な生涯を描く書下ろし長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pagrus55
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☆☆☆☆2016/08/11
いこまる
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最後が良い。2013/02/25
たつや
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新田次郎文学賞受賞作品。昭和の落語家四天王と言われた柳朝。破天荒なダンディズムを持った噺家。奥さんはさぞかし苦労したことだろう。落語には詳しくないが、昭和の落語界の動き、ドラマが巧みに描かれていて面白かった2022/03/01
ネギっ子gen
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各章題が、話の演目名。江戸前の男が、何故、「とんがり」の弟子になったか不思議だったが、寄席の彦六の踊りを見て、芸者衆が「オツでいいわ、素敵だわぁ」と囁き合うのを聴き、その時「噺家ってのは花柳界の女にもてるんだ。噺家になるのもいいな」と思ったとか。了解。木久蔵や小朝の若かりし頃の話が良かった。白眉は、「色さん」との交流。色川武大とは無名当時からの知り合いで、柳朝が晩年、病に臥せった時に書かれた、色川の『明日天気になぁれ」という文章がいい。「がんばってまで生きたくない」という文章に、二人の交流の深さを想う。 2019/08/24