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アカシアの花のさきだすころ―ACACIA

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  • サイズ B6判/ページ数 155p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103977063
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

不滅の闘魂を燃やし続ける元レスラーと孤独な少年タクロウ。不器用に心を開いていく二人の姿を描く心あたたまる物語。アントニオ猪木初主演映画原作小説。

内容説明

さびれた団地の用心棒を務める、元覆面レスラーの大魔神。ある日、彼の家に転がり込んだ孤独な少年タクロウ。息子を失った男と、親の愛情を知らない少年が出会い、プロレスを教えることで、不器用に心を通わせていく。孤独なふたりの再生と希望を描く表題作ほか一篇を収録。

著者等紹介

辻仁成[ツジヒトナリ]
89年『ピアニシモ』ですばる文学賞、97年『海峡の光』で芥川賞、99年『白仏』フランス語版で同国のフェミナ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダグラスまま

9
覆面レスラーだった老人の独白「アカシアの花のさきだすころ」とてもよかった。母親に見捨てられた少年を育てながら、自分の自殺した息子を重ね合わせる。自分の前からいなくなった人は、神様のガラスケースに入れられて待ってる、っていう想像も面白いなぁと思った。老人団地での練習、盛り上がるギャラリー。このときの主人公の顔は微妙な表情の変化まで私の頭のなかにくっきり浮かんできた。辻仁成さんの作品は、ものすごく臨場感がある。主人公たちの気持ちが手に取るようにわかるし、隣でストーリーを実際にみているようだ。不思議だ。2015/11/09

ひまわり*

6
読了整理 ★★★☆☆

調“本”薬局問悶堂

2
映画だけでは理解できなかったものを本で補えた。まったくこの通りに作った映画ではないみたいだけど。 映画で見た時にドウナンダコレと思っていたアントニオ猪木の演技も、本を読んだらちょっとしっくりきた。気がする。 仁成の語り口もあの嫌いな感じじゃなくってよかった。 1編は函館、もう1編が九州(たぶん福岡)が舞台。 思い入れのある1冊ななだろう。 どちらも“死”が大きく関わってくる物語。 1年の最後に。年越しにふさわしい1冊だった。 《2020年6月 登録》2010/01/01

ひかぴか☆

2
辻仁成っぽくない文章だと感じましたが、内容は深いものでした。人はそれぞれいろいろな悲しみを抱えて生きている。目に見えていることだけでほかの人のことを判断してはいけないと思わされました。主人公にとってはタクロウが癒しの存在となったのだなぁ。「人生ってもんは、縦だけの歴史じゃねエ。横に広がりを持ってる。」このつながりを大切にしないと。2010/01/27

いもぷ

1
辻さんの作品は自分的に当たり外れが別れるのだけど、これは当たり。心にしみる。2015/01/24

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