ライオンハート

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103971030
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

それがどうして始まったのかは分からない。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか、手違いなのか。私たちは何度も出会っている。結ばれることはない。でも、離れた瞬間から、会う瞬間を待ち続けている―生まれる前も、死んだあとも。あなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。いつもいつも。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ。いつも、うれしかった。覚えていてね、わたしのライオンハート…。いま最も注目を集めている作家・恩田陸が贈る心に響くラブ・ストーリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

53
時をまたいで繋がる二人。あとがきにあるようにSFのすれ違いは、そんじょそこらのすれ違いと違ってなかなかわかりづらい。でも、もしかしたら私の生きている時代でも時を飛び越えて私に会いに来ている人がいるかもしれない・・・なんて思っちゃったり。日本を舞台にしているとあまりにも現実に近づいてしまうけど外国だとやはりスケールがでかくなるから、こんなこともあり得るかも・・・と単純に思ってしまう。それにしても、ほかの方の感想にもあるように気を抜くと時代の隙間に置いてきぼりになって理解不能になりそうな作品でもある。2011/05/04

MINA

43
読み終わっても、まだまだ夢を見ているような感じ。あとがきに書いてある通りメロドラマ。読んでみると予想外にとても入り込めた。ロマンチックだな。今はテレビドラマでも、もはやメロドラマなんてやらなくなって久しいし、もしかすると皆ロマンチックな夢を信じなくなっているのかもしれない。けれど、やっぱり運命とか一瞬の出会いとかそうゆう夢はいつだって素敵だと思った。時空も年齢も飛び越えてただたった一人の人に逢いに行く。結ばれないからこそ色褪せない関係ってのは確かにあるだろうな。だけど<記憶>はまさかの展開ですごく好きだ。2014/05/11

Natsuki

40
夜のピクニックに次いで2作目の恩田小説。とても同じ人が書いたとは思えない。そもそも日本人が書いたとは思えない。絵画と世界史とSFと恋愛の合わせ技一本。スケールがでかいです。時のはざまで出会いと別れを繰り返すエドワードとエリザベス。その刹那に感じる歓びと苦しみ。どうやら二度三度と読むたびに浸透してくるタイプの小説とお見受けしました。ところで、タイトルの『ライオンハート』意味ありげな出だしだったのでずっと気になってたのですが、読み終わってもすっきりしなかった。。。私が気づかなかっただけなんだろうか(;・ω・)2014/03/31

だんたろう

33
時空を超えて巡り会うふたり。なんともドラマチックな響きだが、読んでいると頭がこんがらがって大変。メロドラマに近いようなSFものとは珍しい。絵画をうまく使った構成も見事。人間はどこから来て、どこへいくのか。宇宙はどう始まってどう終わるのか。そんなことを考えさせられる読後感だった。誰かに会うために生きる人生もあるだろうし、誰かを引き寄せる人生も楽しそうだ。恋愛感情も運命に従っているだけだとしたら、やはり逆らってはいけないし、逆らえない。本能のままに生きろということか。2011/11/26

星群

29
再読。例え、触れ合うことが出来るのが一瞬でも、巡りあって、何度も逢うことが出来る、2人の関係が羨ましい。2015/04/01

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