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悪党芭蕉

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  • サイズ B6判/ページ数 263p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103601043
  • NDC分類 911.32
  • Cコード C0092

出版社内容情報

芭蕉の弟子たちはどんでもない連中ばかりだった!
家老を斬殺した曲翠。
獄に入った凡兆。
師匠の偽書を売り歩いた路通。

熾烈に繰り広げられる派閥抗争、その句作にこめられた危険な秘密・・・・・・。
<俳聖>芭蕉のベールを剥ぐ力作。

内容説明

弟子は犯罪者、熾烈な派閥抗争、句作にこめられた危険な秘密…。“俳聖”松尾芭蕉のベールを剥ぐ力作。

目次

はじめに スキャンダル
「古池や…」とはなにか
「芭蕉」という俳号
「作意」を消せるか
魔法の目玉
「不易」か「流行」か
『猿蓑』の怪
超簡訳『猿蓑』歌仙
獄中俳人・凡兆
「次男」の文芸
閉関の説 スランプと死神
不良俳人・其角
『俳諧問答』に難点あり
生類憐みの句
死後に見よ
死出の旅
荒れる句会
最後の歌仙
夢は枯野をかけ廻る
蕉門分裂へ
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syota

34
タイトルは刺激的だが、内容はまっとう。かなり主観は混じっているものの、渾身の力作だ。芭蕉を偶像化することなくナマの生き様や俳風の変遷、弟子たちとの関わりを掘り下げている。一番弟子でありながら芭蕉とは正反対の俳風で師以上の人気を得た才人・其角との微妙な関係や、「不易流行」「軽み」と次々に打ち出される新基軸に反発し離反する門人たちの姿など、芭蕉を取り巻く人間模様がリアルに描かれている。当時主流だった俳諧興行(連俳)の様子を再現している場面も興味深く、主な弟子達の人物像を知ることができたのも収穫だった。2018/03/16

マカロニ マカロン

16
個人の感想です:B+。カバー写真はバショウの葉。バショウの木が植えられたから芭蕉を名乗ったわけではないとの説。謡曲『芭蕉』から無情の象徴、女の妖怪。芭蕉はバイセクシャルだが、蟬吟との衆道では女役だったのではとの見方。主君蟬吟の良忠宗正から2文字与えられて忠右衛門宗房と名乗ったことでも寵愛ぶりが偲ばれる。江戸での名乗り「桃青」は母の性が桃地、己の未熟の戒めと「当世」を掛けている?桃の甘美な香りも多少する。桃青と桃印は精神的衆道の関係で、寿貞も含め暗黙の三角関係だったか?それが後年桃印と寿貞を引き取る所以か?2023/03/29

春ドーナツ

10
「ドキッ」とさせる題名だ。「黒いスイス」(新潮新書)を想起した(未読)。嵐山氏は吉田兼好を主人公にした小説を発表されているので(既読)、今度も小説かなと思ったら、真っ向勝負の評論であった。「和歌の次は俳句。これは何の因果か」とひとりごちる。さて。みんなが気になるのは「芭蕉は悪党なの?」という素朴な疑問だろう。「物は言いよう」とだけ述べておこう。2018/01/30

あけの

7
いや、もう面白かったー!! 芭蕉七部集はもう随分前によんで その面白さがいまいちよくわからなかったけど これ読んだあとにまた読み返して行きたい そうなんだ~そうなんだ~ へぇ~の連発!2019/07/15

みさこ

1
★★★☆ 芭蕉のイメージが覆された。2019/09/12

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