出版社内容情報
最良の離婚、請け負います! 家族はもっと、いろんな形があっていい。新時代のリーガル・エンタメ。夫のモラハラと浮気に耐えられなくなり家を飛び出した聡美が北鎌倉で出会ったのは、縁切寺の娘で弁護士の松岡紬。勢い込んで離婚相談をするも、思いがけないことを言われ……。上手に縁を切る方法、教えます。温かなヒューマンドラマにして、前を向く元気をもらえる、痛快リーガル小説。
内容説明
夫の言動に耐えられなくなった聡美は、子供を連れ実家のある北鎌倉に逃げ帰る。そこで出会ったのは、縁切りで名高い「東衛寺」の娘で弁護士の松岡紬。勢い込んで紬に離婚相談をした聡美だったが、思いがけないことを言われ…。モラハラ、浮気、熟年離婚、同性カップルの離婚、養育費の不払い。パートナーと離婚したいと思ったらまずは何から?財産分与や親権の争い方は?個性豊かなキャラクターたちが織りなす、リーガル・エンターテインメント!
著者等紹介
新川帆立[シンカワホタテ]
1991年、アメリカ合衆国テキサス州ダラス生まれ、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した『元彼の遺言状』で2021年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
361
新川 帆立は、全作読んでいる作家です。離婚専門弁護士のせいか舞台が北鎌倉のせいか解りませんが、少し地味な感じでした。今時の離婚について、良く解りました(笑) https://www.shinchosha.co.jp/book/355131/2023/08/27
たっくん
260
「ケダモノがいるこの世は修羅だ」夫のモラハラ・浮気に苦しむ牧田聡美は、耐えきれず北鎌倉の実家に避難する・・「くやしくば尋ね来てみよ松ケ岡」十三世紀から七百年以上、縁切寺、駆込寺として名高い「東衛寺」の元住職娘松岡紬は、離婚事件専門弁護士、幼馴染の探偵出雲が調査を担う・・浮気・不倫、DV、同性婚、養育費・慰謝料などバツイチ弁護士紬が、痛快に解決する。「またいびりたくば鎌倉までおいで」面白く読了。紬と出雲の関係は微妙で切ない・。2023/12/10
旅するランナー
255
北鎌倉の縁切寺東衛寺(ホントは東慶寺)の蔵を改装して、離婚事件専門弁護事務所を営む松岡紬が主人公。第一話での依頼者でその後事務員となる小山田聡美、専属探偵でもある幼なじみの出雲啓介、元住職である父松岡玄太郎といった周りの人たちからの視点も交えて描かれます。離婚に関する専門知識も豊富で読み応えがあります。そして、川柳も引用されるので、僕も一句。松ケ岡切れ味スパッと帆立節。2023/08/12
hirokun
194
星4 とても読みやすい作品で一気読み。世の中に離婚専門の弁護士がいるかどうかは知らないが、弁護士のキャラクター設定も面白く楽しんで読ませてもらった。現在の離婚事情をどのくらい反映しているのかわからないが、今後の結婚生活を継続していく上での参考になった。また、最近は同性婚も話題になることがあるが、子供に対する共同親権の問題といい、まだ法律の整備が間に合っていない分野が多いということの勉強になった。2023/07/21
いつでも母さん
186
世の中は色んな【縁】があるけれど、別れを予測して暮らし始めるなんて思いはしないはず。だがしかしなのだ。これはパートナーとの離婚を描く連作5話。どれも面白い。特に3話目の熟年離婚の妻の気持ちに理解しつつゾクッとして、4話目の親子の思いやる心にホロッとしてしまう。これは続編ありますね?北鎌倉の松岡紬弁護士、まだまだ抱えてる事件があるはずだ(笑)結婚するより離婚の方がずっと大変とリアル友が言ってたなぁ。我が夫婦の縁は辛うじて切れてはいないが、それが良いかどうかはまた別の話で・・(汗)2023/07/19