出版社内容情報
障害があるからこそ働き、稼いで自立したい──。当たり前だけど困難だった望みを叶えた、「ソーシャルファーム」4つの成功物語。
内容説明
IT、ワイン醸造にアートetc.予約の取れないフレンチレストラン、年商2億円、奇跡のクッキー工場。「稼いで自立」の成功例を紹介する、とっても大事な「お金」の話。
目次
CASE1 10万円で働き方が変わる―予約の取れないフレンチレストラン
CASE2 生きがいの分配―年商2億円に届いた奇跡のクッキー
CASE3 福祉×芸術=アール・ブリュット―試みの先にあるもの
CASE4 ワインとAI―本当の自立とは何か
著者等紹介
姫路まさのり[ヒメジマサノリ]
1980年三重県尾鷲市生まれ。放送芸術学院専門学校を経て放送作家。著書に『ダウン症って不幸ですか?』(宝島社)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
34
本書で紹介されている障がい者(や社会的弱者)の就労施設は、福祉を前面に出すのではなく、あくまで商品やサービスの質を重視し、評判となっている。一般の企業と競争できる事業を展開し、全国の障がい者施設(就労継続支援事業)の月給の平均2万1175円を大きく上回る実績をあげている。京都・舞鶴のフランス料理店、岐阜・多治見のワイナリー、滋賀・近江八幡のボーダレス・アートミュージアムなど、何かと組み合わせて行こうっと。滋賀・大津のがんばカンパニーのクッキー、近所でも売っているので今から買いに行こうっと!2021/08/29
kei
21
著者は関西のテレビ番組「ちちんぷいぷい」などの担当の放送作家さん。「狭き門」の一般企業、気持ち程度のお給料しかもらえない作業所、その2択ではなくソーシャルファームという障がい者であろうと利益を出してしっかりお金を稼いで自立していくという形態について書かれている。さらに障がい者だけではなく社会的弱者も受け入れる施設として変わっていこうとする現在の状況も提示されている。2020/08/31
Nobuko Hashimoto
20
日本では障がい者の法定雇用率を達成しているのは半数程度。障がい者の多くは作業所で働くが、毎日懸命に働いても月1~2万円という低賃金が常態化している。本書で紹介されている4つの施設は、障がい者に最低賃金以上の給与を保障し、一般の企業と競争できる事業を展開するソーシャルファーム(social farm,社会的企業)や、障がい者の表現活動を取り入れて成功している事例。月イチ書評連載で取り上げました。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=201923
Koji Takahashi
14
【ソーシャルファーム】 障がい者 ひきこもり ホームレス 出所者 派遣社員 シングルマザー 生きづらさを抱える人達が大活躍する仕組みを持つ会社と私は解釈する。 それは福祉である必要はない。 今はたまたま福祉であるが、 そもそも会社とは様々な人達が働く場であると近い将来変化する。 ソーシャルファームはちょっと先を行っているだけ、生き残る会社は、先行く素晴らしい仕組みを持つ会社に追随するだろう。2020/05/21
とくま
8
〇「障がい者福祉に関しては同情や政治的配慮ではなく、国民の英知が試されている。」2020/07/15