空から降ってきた男―アフリカ「奴隷社会」の悲劇

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空から降ってきた男―アフリカ「奴隷社会」の悲劇

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103500612
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ロンドン郊外でB777から墜落死した黒人青年の謎を追いアフリカへ。見えてきたのは、現代の奴隷社会と言うべき過酷な現実だった。彼はなぜ命を懸けて欧州を目指したのか? 難民問題が生んだ愛と悲しみの実話。ロンドン郊外の住宅地の路上で、ひとりの黒人青年がB777から墜落し息絶えていた。彼の持ち物はわずかな現金と携帯電話だけ。ジュネーブ、ケープタウン、アンゴラ、モザンビーク―― SIMカードに残されたデータを頼りに事件の謎を追い、真相に迫るなかで見えてきたのは、現代の奴隷社会と言うべき過酷な現実だった。

小倉 孝保[オグラ タカヤス]

内容説明

彼はなぜB777から墜落し、路上で息絶えていたのか?ロンドン郊外の住宅地でひとりの黒人青年の死体が見つかった。所持品は僅かな現金と携帯電話のみ。SIMカードに残されたデータを頼りに事件の謎を追い、真相に迫るなかで見えてきたものとは!?難民問題が生んだ衝撃の実話―。

目次

異様なほど晴れ渡った朝、突然
ルアンダ発ヒースロー行きBA76便
いったい彼は「誰」だったのか?
空飛ぶ棺
ジュネーブへ
現代のおとぎ話
ケープタウンでの運命の出会い
悲劇の始まり
嫉妬と狂気の果てに
モザンビークへ
永遠の別離
絶対に越えられない壁
ジュネーブで出会った第三の男
最後の日々
モザンビークの現実
ジョゼ・マタダの原点
墓標のない墓
帰郷

著者等紹介

小倉孝保[オグラタカヤス]
1964年滋賀県生まれ。関西学院大学社会学部を卒業し、88年毎日新聞社入社。カイロ、ニューヨーク両支局長、欧州総局(ロンドン)長を経て2015年7月より外信部長。14年に日本人として初めて英国外国特派員協会賞(特派員部門)受賞。『柔の恩人「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界』(小学館)で第18回小学館ノンフィクション大賞、第23回ミズノスポーツライター賞最優秀賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

72
ある日空から男性の死体が降ってきた。その男性の死因は、原因は何かということだけにとどまらずその背景が語られていた。アフリカという世界に置かれている立場、逆にそのアフリカという植民地を持つことにより潤ってきたヨーロッパ各国との格差を感じ取ることができた。ジェシカという女性のインタビューを基に進んでゆくルポにはイスラム教という宗教も大きく関わっている。無宗教と呼ばれる日本に住むものにとっては理解が難しい場面もあった。図書館本。2016/07/22

おかむら

42
2012年ロンドン郊外の路上で黒人青年の死体が見つかる。なんと死因は密航を企てた飛行機からの墜落死! ロンドン駐在の毎日新聞記者が事件を追ったルポ。コレ面白い! 副題が「アフリカ奴隷社会の悲劇」となってますが、もちろんそういう社会派ルポではあるんだけど、それよりもとてもワールドワイドなラブロマンスというか、かなりドラマチックな展開に一気読みだぞ!数奇だわー。分量も250Pくらいでちょうどいい感じ。2016/07/07

空猫

23
お気に入りさんのレビューから。タイトルは「飛行機のタイヤ格納部に密航していた男が墜落」したという意味。2011年9月の出来事だ。英国に新聞社の特派員として赴任した著者のルポ。この本を日本人が書き上げた事を誇りに思う反面、こちら側にいる自分達と黒人、イスラム社会との溝は埋まることは無いのだとも痛感した。[人種や宗教による偏見が無い]という思想は、それが先進国の、社会福祉が充実した生活に戻れる側の幻想でしかないのだから。ジェシカの認識は甘過ぎだφ(`д´)2018/02/09

kawa

23
著者の他作品を読みたいリストに登録するぐらい、読みものとして面白く一気読み。内容は貧困格差問題。古くて新しいテーマ。アフリカの状況を追確認できて有益だが、本書の核心となる女性のインタビューは、1回数時間のみ。大丈夫なのだろうか。私が心配する筋合いはではないのだが……。 2016/08/26

イノ

15
ノンフィクションだけどタイトルに惹かれて。 よくありそうな密航に失敗した黒人男性かと思ったが掘り下げていくと悲しいドラマがあった。  アフリカの富豪に嫁いだ女性との出会いが彼と彼女自身の人生を大きく変えていく。  腐敗と汚職にまみれた社会と嫉妬と呪詛の文化にまみれたアフリカと、隣で経済も社会も豊かで燦々と輝くヨーロッパの対比やアフリカ人がアフリカ人をこき使う現在の奴隷社会といった個人ではどうしようもない現実が見えて辛い。    最後にわずかな救いがあるがただただ切ない。2017/01/16

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