内容説明
遺伝子の記憶に導かれた鳥の一生を、鳥の視点で、感動的な迫力で描く。生き物への澄んだ眼差しが透徹する短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fubuki
6
【図書館本】再読。鳥の視点で書かれている。前回より自分自身、鳥のことを「理解」出来るようになったので(笑)より一層楽しめた。カモメの『ジョナサン』のように哲学志向ではなく、鳥の生態を鑑みながらの作品。自分自身も俯瞰で読んでいる気がした。この時代よりも今は、野生動物にとって生きづらいというより、いろんな野生が住み分けられず〈二本足〉の暮らしと境界ぎりぎりに暮らしている気がする。もっと野生の声を聴かなければ…2024/05/06
fubuki
4
図書館本。冒頭の短編集以外は、鳥の目で語られている。「鳥頭」って言うけれど、それは鳥に対して失礼だったと反省させられる(笑)鳥だって、意味のある飛行をしているのだから。カモメのジョナサンだってそうだったし。「二本足」についての鳥からの見方も興味深い。返却期限がきてしまったのでやむなく手放すが、そばに置いておきたい一冊です。2016/06/06
a43
3
これを拝読し、擬人法にはまった。面白い。雀の自殺の話とかなかったかな。 表紙の絵が親戚の木部一樹さんが描いています!2012/03/12
遠い日
2
鳥の目になって、この世界を見るとこんなふうに見えるのか!と、素直に引き込まれて読んだ。おもしろかった。鳥瞰という言葉があるが、自分も高い所からそうしているような気になる。鳥を擬人化して書いているが、あくまでも鳥の視点を失わないところがすごい。生態も詳しく書いてあるし、生き延びるための渡り鳥の苦労や知恵には、感動すら覚えた。雀など、身近な鳥の章もあって、興味深い。表紙を見るたびに、「この本、よかったなあ」と思える一冊。2004/08/05
尾張こまき
2
素晴らしい!面白い!生き物好きなら一気に読める!XX型のセクシュアリティーのあり方として新しいと思った!(というかむしろかつては人間もこうだった・・・?)動物に語らせてこれだけ違和感なくまとめる力量がすごいし、ピンピンとかちょろちょろとか雷棒など、鳥たちが説明するものがなんなのか考えるもの楽しいです。表題作、ジーンの正体を知ってちょっと白けてしまった・・・いやいや最初から「gene」ってはっきり言ってるじゃん。2013/08/14