優駿〈下巻〉

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優駿〈下巻〉

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  • サイズ B6判/ページ数 330p
  • 商品コード 9784103325055
  • NDC分類 913.6

内容説明

牧場主、馬主、調教師、騎手、競馬ファン等、さまざまな人間の大いなる夢を育みつつ、欲望や思惑もまた渦巻く競走馬の世界―。オラシオンと名づけられた1頭のサラブレッドを通して、競馬の世界をリアルに描きだしながら、それらを超えて、サラブレッドの生命の美しさ危うさに魅せられ、自らの人生を賭けた人びとの夢と愛と哀しみを刻みこんだ長編ロマン。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

33
祈りの意味を込めてオラシオンと名付けられた競馬馬がこの世に生まれたことによって起こす波紋。競馬の世界がこんなに人と人を繋げて欲と情が絡むとは。その陰には夢・・・それも大きな夢を隠している。夢を持つな・・・夢を持つと苦しくなる・・・そうかもしれない。誰かに縛られるんじゃない。自分が自分を縛ってしまうこともある。オラシオンの走りがどんどん気になってドキドキしながらラストまで読み終えた。馬の一生は馬の自由にはならない。ただ、心ある馬主との出会いが馬の人生をバラ色にも鉛色にも代えてしまう。急に馬が見たくなった。2011/05/06

sibarin♪

6
一頭の競走馬を創り上げるまでに幾人もの手がかかり、怖ろしい程の大金が動き、色々な感情が交差する。やがて皆の思いを(夢を)乗せて華やかにデビューするオラシオンは競走馬として天性の物を持っていたのかもしれない。この人の本は描写が上手いから、オラシオンの顔や体格までもが想像できたし、登場人物の中では多田が気になった。2012/01/03

Matsumouchakun

2
生まれて死ぬ。その間に子供を持つ。その子供がやがて子供を持つ。人も動物も血で繋がって続いていく。なんて壮大な物語。2024/03/20

ウメ

2
人間のえげつない私利私欲が渦巻く一方で、馬達が人間の思惑なんぞ我関せずとばかりに、自由に走り回る姿が見ていて気持ち良い。安易に話をまとめることなく、人の世は所詮こんなものだよな、と諦めと苦味を残す。2013/04/28

茶利

1
サラブレッドの誕生とダービーを制するまでを、馬に関係する人間たちとともに表したドラマでした。それにしても、血統というのは、すごいものなのですね。サラブレッドほど純粋ではないにしても人間にも血統があるみたいで、これでは、かなわないこともあって当然と思います。2015/11/16

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