ブータン、これでいいのだ

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103320111
  • NDC分類 302.258
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ブータンってみんな幸せそう――現地で公務員として働いた著者が語る、GNH(国民総幸福量)の実像といつでも笑顔になれるレシピ。

ブータンってみんな幸せそう。現地で公務員として働いたからこそわかる「幸せ」の秘訣。初雪の日はいきなり祝日、仕事は定時までで無理せず残業ゼロ、スケジュール管理は手帳なしで覚えられる範囲まで。だから仕事は遅々として進まないけれど、気にする風もなく、なぜかやたらと自信だけは満々――首相側近を務めた著者が語る、「幸せ」の意味と笑顔のレシピ。問題山積みだけど、ブータン、これでいいんだよね。

内容説明

クリーニングに出したセーターの袖は千切れているし、給湯器が壊れてお湯が噴出するし、仕事は思ったようにまったく運ばない。でも、問題山積みだけど、これでいいんだよね。現地で公務員として働いた著者が語る、「幸福」の国の秘密。特別企画・夜這いインタビュー収録。王室の写真など、カラー写真満載。

目次

1章 幸せの国、なの?
2章 初めてのブータン
ブータン・アルバム(番外編)
3章 オフィスで働く日々
4章 ブータン人気質
5章 ブータンの男女関係
6章 GNHと産業政策
7章 激動する国
8章 お金の話
9章 ブータンの死生観
10章 ブータン的であるということ
11章 幸せに、なろう

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

30
GNH。理想郷をイメージする。実際は、都市化・核家族・格差など、日本と共通の悩みを持つ。差異は、幸せの定義。自国・民族に誇りを持ち、周囲の幸せを願う。一方で、国際的に複雑な立ち居地での外交。狡猾的でもあり、戦略的でもある。「予定は記憶に残る範囲!」に耳が痛い。”計画的”な生活とは、心身に余裕がない生活!(汗)とも解釈できる気がする。嗚呼、天才バカボンの名台詞が心に沁みる。是非、いつか訪問したい・・・。2013/04/07

西嶋

23
ブータンの政府職員として働いている(当時)日本人女性による、あらゆる面からのブータンの紹介本。個人の幸福という観点からは素晴らしい文化を持った国だが、高度な経済発展には今のままでは対応できない、数年程度でアメリカのサブプライムローン以上のひどい状態になるのではないかとの危惧を感じた。中国、インドとの微妙な外交関係にあることなど、もっとも詳しくブータンについて学べる文献だった。2016/03/30

Thinking_sketch_book

19
良い本です。私はGNHで目指すものが国の幸せであるとは思っていましたが、幸せというのはあくまで個人のものだと思っていました。ですが本書の意見通り自分の幸せなんて考えても辛い事ばかりです。人間はちっぽけな存在だと認識し、世の中の幸せを願う。それが幸せへの糸口だと考えさせられました。面白い本でした。2012/11/01

Miyoshi Hirotaka

18
カルチャーショックは貴重な経験だ。信じて疑わなかった価値観や習慣が見事にひっくり返され、新たな価値に目覚める。グローバリゼーションで強引に均質化されてもローカルな部分は淘汰されずに残る。それは真の強さとして民族や地域を特徴づける。日本人が神社の絵馬に書くような世俗的なこと、個人的なことはブータン人にとっては祈りの対象ではないそうだ。人生は自分と現世だけがすべてではない。輪廻転生を信じ、現世の徳でよりよい来世を得る。家族・友人が幸せなら自分も幸せ、などと、幸せのストライクゾーンが広いのがブータンの強さだ。2013/02/12

tomonokko

14
図書館本。昨年、国王夫妻の来日で日本の人々の注目を集めたブータン。そのブータンで首相フェローとして1年間働いていた日本人女性から見たブータンが書かれている本書。滞在記によくある体験談だけでなく、統計やデータも盛り込まれた客観的な視点でも語られており、ブータンという国を多面的に理解できた。「幸せの国」というイメージが強いが、実は様々な問題も抱えている現状。けれど、自分の国に誇りを持ち、自分だけでなく周囲の人々の幸せも願うのが当たり前という心の持ちようは、私たちが《幸せの本質》を考える際のヒントになる。2012/10/07

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